一番幸せな休日の過ごし方(その2) (後編)

一番幸せな休日の過ごし方(その2) (後編)

(白緋+冴島+久遠)

 

 

*(ドラマ)CBとSPE◯翔のクロスオーバーものになります。

*キャラクターがドラマの設定上から外れている為、すみませんと先にお詫びしておきます。

 

 

「そうだ冴島、寝室はやっぱいいわ」

「ふーん…恵が寝てるから…?」

「う、うん…下着はあたしが責任持って取ってくる…」

「そう…腰は大丈夫なんですか?」

「な、何のことかなぁ? 腰なんて別になんともな…い''っ…ぅぅ」

 

 昨晩嫁に激しく愛されて腰を痛めたなんて言ってないのに、冴島には既にバレている様子だ。

 

「立つのが辛くなるほど激しくてイヤラシイ行為をされたんですね…」

「んなこと言わなくていいってば! アタタッ…」

 

 立ち上がったあたしは屈んで腰を抑えたが、冴島に背中を支えられ再びソファーに戻されて、こちらを見ながら掃除機を掛けていた望ちゃんも掃除の手を中断してあたしの隣に駆け寄ってくれる。

 

「紗綾さん大丈夫…?」

「うん…」

 

 眉を下げて肩に頬を擦り寄せてくる望ちゃんが猫みたいな子だと思ったと同時に、良い考えがパッと閃いたのだ。

 

「久遠さん、その人はあなたのご家族の紗綾さんではなくて…」

「望ちゃんにお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」

「はい! わたしには何でも言ってください」

 

 瞳は若干暗めに曇ってはいるが、ニャンコの尻尾を嬉しそうに揺らす望ちゃんが見えたあたしは内心ニンマリして、寝室まで連れて行ってもらう事にした。

 

「あたしを寝室まで抱えて連れて行って欲しいんだけど…」

「分かりました! どうぞこちらへ」

「……悪知恵だけはホント御立派ですね…」

 

 うるさい冴島はリビングに置いといて、あたしは望ちゃんにお姫様抱っこをしてもらって寝室へと入って行くと、ベッドの縁にそっと降ろしてもらった。

 

「どうもありがとう」

「いえいえ、あなたのお役に立てると嬉しいです」

 

 あたしは腕を伸ばして自分の鞄を取り、中からチャック未開封のチョコレート菓子を取り出し、望ちゃんにプレゼントと言って手渡してあげると、他の誰にも見えない猫の耳と尻尾をぴょこんと出して嬉しそうに揺らしながら寝室を後にして行ったのだった。

 

(あの子、精神年齢が極端に低いような気がするけど、可愛い猫ちゃんだわ…紗綾には勿体ないわ)

 

 と思いつつ、あたしは白石一筋だからとぼそりと呟き、布団を持ち上げて白石を確認すると…

 

「ンーーッ! あんた、いつの間にパジャマに着替えたのよ…」

 

 下着もパジャマも洗いたての良い香りがする物を着用しており、先程まで冴島の入室を拒もうとしていた自分がお間抜けに思えてしまう。

 取り越し苦労をさせた白石の隣に潜り込み、姿勢良く眠るその身に絡みつくように抱き締めた。

 

「めぐみ…昨晩はいっぱいシてくれて嬉しかったよ…」

 

 気持ち良さそうに眠る白石をじっと見つめるだけなのに、彼女への愛しさが湧いて体を熱く火照らせる。

 

「…ひやまさ…ん…ぬれてる…」

「まだ濡れてません!…って、寝言か…」

 

 白石は夢の中でもあたしを愛してくれてるのだと伝えてくるから、その夢を一緒に見る方法があるなら誰かあたしに教えてほしい。

 あなたとの逢瀬の時間がまだまだ足りなくて、渇いた懐を潤わせて欲しいと願ってもいい…?

 ウトウトと微睡んでいるうちに、白石の元へ向かっていくように寝落ちするのだった…

 


その頃リビングでは…

 

「緋山さん戻って来られないですね…」

「あら、久遠さんはきちんと緋山さんだと認識しているじゃないの」

「…はい。でも、生き写しのように似てるから、つい呼んでしまうのは癖かもしれませんね」

「…そう。ところで…わたしと彼女、あなたはどっちが好みだと思う…?」

 

 冴島の意味深な質問にピクッと一瞬固まった望ちゃんだが、微笑んで遠くを見据える瞳にほんのり光を宿しながら静かに答えた。

 

「…あなた好みの女にしてください…」

 

 胸がドキッとして、ソファーに並んで座る望ちゃんに体ごと向ける冴島は珍しく落ち着きがない。

 

「えっ、あの、久遠さんそれは…」

「なんて、紗綾さんによく言ってるんですよー」

「…ぁあ、そうなの…はぁ…」

 

 冴島は自分から踏み込んで聞いておきながら、ちょっぴりブルーになっているなんて、あたしも白石も知る由もないのであった。

 


…おしまい。