とだがきの部屋へようこそ (第一回目 その2)

とだがきの部屋へようこそ

(第一回目 その2)

 

 

*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。

*特に脈絡もなく、未解決オフィスラブ登場人物の会話文中心なので、ごゆるりとよろしくどうぞ。

 

 

「こんにちは〜わっ!! こんな立派な収録室が会社内にあったんですね」

「おつかれ〜とだがきの部屋の第一回目のゲストはこの方です」

「開発・調査部所属の黒木 華ちゃんです。どうぞ席に着いて寛いでね」

「失礼します。お二方がラジオの収録をされているパーソナリティーみたいに見えますね」

 

 関西弁を使わない黒木さんはほんわかとした話し方で、意外とお淑やかなタイプなのだと思った。

 

「社内向けらしいし、上司に収録ディスクが行くっぽいから変なことポロリと喋れないし、かなり緊張してるのよね」

トッティーは普段通りにコテコテノリノリに喋ってくれないと、わたしとの会話だと盛り上がらないと思うよ」

 

 やけにネガティブっぽい新垣だけど、緊張してるだけだろうと思い、前向きに会話を掬ってあげるのである。

 

「ガッちゃんはわたしをコテコテノリノリの関西人だと認識してるんやね」

「うん、してるね」

「わたしも戸田さんのことは結衣さんと同じように認識していますが…」

「いや、そんな風に見えてても、実際はおうち帰るとリ◯ックマみたいにだらーんとして何も喋らなくなるんやけど」

「「ダウト!!」」

 

 新垣と黒木さんから同時に、疑わしいの一声が飛んできたので反論する。

 

「なんでよ〜ホンマのほんまやって。黒木さんは美月ちゃんにでも聞いてみ、静かで無口でおとなしい人で尊敬してます好きですって絶対言うから」

「最後の好きですってここで話してもいいの?」

 

 収録された話を上司の他に誰が視聴するのか聞いていないのもあり、新垣は十分に警戒してくれているのだろう。

 そういう繊細な部分は気がついてくれるから助けられることも多かったりする。

 

「これくらいなら大丈夫だって。尊敬して好きな人とか二人にもいるっしょ、そういうことだよ」

「お話している限りでは無口でおとなしいイメージは湧かないですよね」

「あ! そういえば、お仕事上がり間際でお疲れの時は無口で無表情になるのは見たことはあるかな」

「どちらかといえば、おうちで喋らなくなりそうなのは美月の方っぽいですが、また今度聞いてみますね」

 

 はるちゃんから、そろそろフリートークから質問の内容へと移るようにと、スケッチブックに書かれた文字が見えた。

 

「はい、それでは質問コーナーに移りまして、新垣さん読み上げよろしく〜」

「えっと…質問の欄は…華ちゃんの理想の先輩と仲が良い先輩を教えてください」

「理想の先輩ですか〜何人かいるんですよねぇ」

 

 指を口元に当てて首を捻って考える仕草が可愛らしい黒木さんだ。

 

「わたしが尊敬する理想の先輩は〜戸田さんです…(ぽっ)」

「ちょっと〜トッティーが答えちゃダメでしょ!」

「あははっ、ボケとツッコミが逆でもいい感じですね」

 

 すかさずツッコミを入れてくる新垣は、わたしが入社直後から日々ビシビシと鍛えてきた成果が出ているのだ。

 

「自惚れな戸田先輩は置いといて、華ちゃんのお答えをどうぞ」

「はい、理想の先輩は営業部門だと吉田 羊さんで、仲が良い先輩は同じ部署の吉高 由里子さんです」

「ゆ、由里ちゃんか…そりゃそうだよね…(ガクン…がつんっ) いだっ!」

「あ〜あ〜何やってんのよ」

「結衣さん、大丈夫ですか?」

 

 仲が良い先輩は自分だと思っていたのか、新垣は明らかにショックを受けてデスクに項垂れてがつんっとおでこを打つけてしまったのである。