推しが推しをガンガン口説いてくる小話 (その1)

推しが推しをガンガン口説いてくる小話 (その1)

 


(※会話文のみです)

*関西人は関西弁縛りあり。

*本編の内容から外れた番外編になります。

*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。

 


(case あらがきさん)

 

「お嬢さん、よかったらうちと今からお茶でも行かへん?」

「はい?? お嬢さんって誰のこと言ってるの?」

「それは、うちの目の前にいるスタイリッシュで可愛らしさ120%の新垣さんのことに決まってるやん」

「えっとありがとう? なんだろう…ナンパの練習でもしてるのかな…」

「ナンパの練習とかとちゃうもん!」

「急にお茶しようとかどうしたの?」

「新作のマーブルケーキが激ウマらしいんやって親友から聞いてな、気になってんのよ」

「ああ、愛未の社内カフェ情報ね」

「もちろん一番気になってんのは君のことやから、な〜っ」

「突然頭撫でられると照れるし…」

「照れてそっぽ向くとこもやっぱかわええなぁ」

「からかわないでよ」

「からかってへんて。いつも傍で見とったら可愛いな思ってんねんで、嘘ちゃうよ」

「褒めてもらえて嬉しいけど、ホント今日はどうかしてるよね。熱でもある?」

「熱も無いしいつもと同じやから、どうもしてへんよ」

「ふーん、変なトッティー」

「あんね、もっとガッちゃんと仲良うなりたいな思ってんの!」

「うん、それはわたしも思ってるよ」

「二人きりでこれから先のこと話したい言うたら引く?」

「うん? これから先ってどういう意味?」

「これから先もずっと隣にいたい言う意味やけど…あかんかな…」

「…と、突然そんなこと言われても困るし…でも、ダメじゃないよ」

「ホンマ…?」

「うん、ホンマ」

「ほんなら今からお茶飲みに行ってくれる?」

「いいよ。もちろんトッティーの奢りね」

「ええよ、なんでも頼みやー」

「わおっ、太っ腹〜」

「太っ腹でも体はほっそいんやで」

「着替えで見てるから知ってるって」

「…あのさ、手繋いで行ってもええかな…?」

「社内で繋ぎたいの?」

「ガッちゃんと繋いで歩きたいなぁ思って…」

「まあ女子同士だしいっか…はい繋ごう」

「おおきに、ほないくで」

「うん、行こ行こ〜」

あらがきさんの御誘い成功。

 


(case あいぶさん)

 

「まったく…なんでうちが羊さんの挨拶回りの代行なんてせなあかんかったんやろ…」

「わ〜、紗季ちゃんやん、外回りおつかれ〜」

「おつかれ、恵梨香ちゃんありがとー」

「外暑かったみないやね」

せやねん、もう夏に向かってるからかなわんな」

「ホンマそれやね。あのさ、よかったらうちと今からお茶飲みに行かへん?」

「お、ええよ」

「そんな軽い返事でええの?」

「うん、外回り疲れたし、休憩しても文句無しやろ」

「うちと一緒でいいのかって意味で聞いてんのやけど…」

「んー? 別に誰にも文句言わせへん言うとんやから、恵梨香ちゃんと二人きりでも構わんよね」

「ひゅー! 紗季ちゃんバリかっこええな、痺れてまうわ〜」

「年上なんやからこっちがリードしてあげんとカッコつかへんでしょう」

「年上やなくてもリードしたい思うよ」

「まあ立ち話はこの辺で終わりにして、どこ行く?」

「会社のご近所さんのスタバでどないやろ?」

「暑いとこへ逆戻りかー、悩ましいな…」

「うちもちょうど外に出る予定で来とったから、ほい、日傘があるんやで〜」

「やるやん! 相合傘してくれんの?」

「あーい、紗季ちゃんさえ良ければやけど」

「もちろんええよ、恵梨香ちゃんの誘いも嬉しいしな」

「ホンマ? 嬉しい言うてくれると調子乗ってまうよ」

「調子乗ってもいいって言ったらどないする?」

「…紗季ちゃんにキスして奪ってしまいたい…外あっついなぁ…はい、日傘どうぞ」

「…ありがとう」

「…うちな…これでも紗季ちゃんのこと入社した当時からお世話してもらって、いつも自分を見てくれへんかなって淡い期待しとったんよ…」

「…うちも、恵梨香ちゃんに奪われたい思うくらい、あの人の姿勢には限界なんかもしれんわ…」

「…紗季ちゃんめっちゃ美人さんやから、いくらでもええ人が寄ってくる思うで」

「そやろか…」

「うんうん、もっと前向きに考えられる相手がええって」

「そんな相手どこにおるんやろ…」

「石田人事部長やったらええ人探してくれそうやない?」

「そやね…店見えたで〜、ちょうど空いてそうでラッキーやん」

「真面目な話、紗季ちゃんはどうしたいん?」

「…仕事もきちんとしてくれて、心から安心できる人の傍にいたい…ちょっ、恵梨香ちゃん!? ここ道の往来やで」

「ここに一人その条件に見合うだけの人がおるやん! 今度はうちがお世話する番やから…もう絶対離さへん」

「その強引さ、嫌ちゃうよ」

「寧ろ好きやんね?」

「ふっあはははっ、うん、大好き!」

「うちはその笑顔が大好きや」

強引さに惹かれるあいぶさんでした。