あらがきさんにお披露目しよう (前編)

あらがきさんにお披露目しよう (前編)

 


*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。

*会話文中心の小話。

 


「ガッちゃん、わたしも新元号考えてみたんだけど見て見て~!!」

「えっ……それってもう一昨日発表されてたよね…」

「一応こっちが中のわたしが考えた分ね」

[安天]

「中のわたしとか言わない!」

「(平成)は災害も多かったし、安心できる国というイメージで…」

「それじゃあ中のトッティーそのまんまじゃないの!」

「ガッちゃんもツッコミ上手いね、よちよち~」

 戸田に頭を撫でられたらやっぱり嬉しいし、存分に甘やかして欲しい。

 しかし、正直に嬉しいとは言えないタチなので、戸田にはいつもツンとしてしまうのだ。

「…子供扱いしないでよね…(ぷいっ)」

「正直に嬉しいって言わない子だよねー、そういうとこも好きなんだけどさ…」

「わたしも好きだよ…」

「えっホント…?」

「愛未と同じくらい大好き!」

「…うん、知ってる」

「わたしの話よりも、トッティーの考えた新元号の発表をどうぞ」

「ちゃんと半紙に筆で書いてもらってきたんだ~」

 戸田は机の上に置いてある紙を持ち、某官房長官の真似をして半紙を掲げた。

[美月]

「どうかな…(ぽっ)」

「人名だし! しかも頬染めて惚気?」

「美月ちゃんに書いてもらったんだよ~えへへっ額縁に入れてデスクの上に飾るの♡」

「それはよかったねー(棒読み)」

 戸田はデレっとした顔でピンクのオーラをふんわりと放っているように見える。

 最近特に谷村さんにハマっているような、もしかしたらわたしが知らなかっただけで、二人は以前から互いに好き合っていたのかどうかは定かではないが、何も聞けずにいるのである。

「失礼しまーす、よかった~二人共いたいたっ、ぎゅっ!」

 ピンクのオーラを放つ戸田に突然比嘉がガバッと抱き着いて来たため、わたしと戸田は二人同時に驚きの声が出た。

「「わっ!!」」

「あはは、二人共驚きすぎだって」

「まなみー、総務部まで何しに来たの?」

「二人にコレを見て欲しくてさー、急いで半紙に書いてもらって来たの」

「愛未もなのー!? しかもなんでわざわざ半紙に筆で書くところまで一緒なのかなぁ?」

「まなみおっそいわー、わたしが書いた分もうお披露目してもうたよ」

「やだなぁ、一緒にお披露目しようって約束してたのに…わたしのことさっぱり忘れてたの?」

「…忘れてたも何も、トッティーが書いて持ってきた新元号は惚気だったんだけど…」

「ガッちゃんが見たい見た~いっておねだりしたらまなみーだったらすぐに見せてるでしょ?」

「うん、見せてるね」

「待って待って、見た~いなんてわたしおねだりなんてしてませんから!」

「んじゃ、ガッちゃんがまなみの持ってきた新元号も見たいらしいからお披露目よろ~」

 わたしのツッコミなど一つも届いていない二人は、わざとなのか本気でボケているのか分かりかねる…

「ごほん、それではどうぞ…」

 比嘉も戸田と同様に、某官房長官の真似をして半紙を掲げた。

[新垣]

「ぶはっ!! しかもまた人名だし…わたしの苗字とか恥ずかしいから達筆に書かないで!」

「さっき美月ちゃんにお願いして書いてもらってきたんだ、いいでしょいいでしょ?」

「コラ~、まなみったらうちの美月ちゃんに何勝手に依頼してんのよ! その[新垣]わたしにちょうだい」

「なんでそんなのが欲しいのか意味がわからない….」

「へぇー、結衣は知らないんだねぇ、美月ちゃんの直筆サインかオフショットを飾ると恋愛運と金運がアップするって噂が社内にあるのよ」

「なにそれ初耳…いや、とだくんとあらがきくんのお話で似たような感じの解説をしていたような記憶がある…」

 

…続く。