番犬ではないあなたと (おまけ)

番犬ではないあなたと (おまけ)

 


*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

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「「カンパーイ!!」」

「やっぱりお仕事頑張った日はお酒が美味しいねー!」

「愛未が来てからもう4回も乾杯してるのに、飽きないんだね」

「飽きないよ、だって可愛い結衣ちゃんが隣に居るから楽しいーー!ってなるしー、うりうり~♡」

「くすぐったいってば、愛未さーん」

 

 ソファーに二人並んで座り、肩や首筋に頭を擦り寄せてくる比嘉にくすぐったいと抗議しながら、髪をわしゃわしゃしてやり返してやった。

 

「あっ、ちょっ、ぎゃああっ、ほら~もうボッサボサだよー」

「その愛未さんの方が可愛いと思いますよ…ぷっアハハハ!!」

「笑ってるじゃん、このこの~」

 

 今この時間には、始業後に人事部を訪ねた時の畏まった雰囲気も緊張感も無く、戯れあって楽しませてくれる比嘉の心遣いが嬉しかった。何より、戸田との濃厚な接触に心が乱され不安定な状況の中で半日仕事をこなしてきたわたしは癒しを求めていた。

 

「あのさ、今日あったこと聞かないの?」

「ん? …ああ、聞かない方がいいのかなと思って」

 

 テーブルに置いているグラスを手に取り、水割りの焼酎をグイッと飲みながら、わたしの頭に片手を伸ばして髪を撫でる。

 大きな瞳を穏やかに緩めて見つめてくれる比嘉に胸がドキドキと脈打つのを感じた。

 

「わたしにはとびっきり優しいよね、愛未は」

「そりゃあそうよ、優しくしたいし癒してあげたいじゃない、結衣が大好きだから」

 

  レモンサワーが入ったグラスをグイッと飲み、大好きという言葉も一緒に心に流れ込んでいった。

 

「どうしてわたしが大好きなの?って愛未の気持ちが聞きたい」

「うふふんっ、お酒が入った頭だから真面目に答えられないかも~」

「それだったら、素面の時に聞こうかな」

「まてまて、わたしは今言っても構わないよ、にへへっ結衣~っ」

「んん~っ、コラッ酔っ払いさん、胸に顔埋めてぐりぐりしてこないの~!」

 

 お酒が入るとわたしへのボディータッチが増える比嘉にメッと嗜めるが、次の瞬間にはキリッと真剣に見つめる表情に変わっているので、どちらが酔っ払いの本性なのかわからなくて戸惑ってしまう。

 

「結衣がさ、弱い部分をさらけ出したり悩んでる顔も隠さずに見せてくれるし、困った時に頼られたりわたしを一番に必要としてくれてるって思えるのが一つ」

「…うん、愛未にはそうだね」

「恵梨香と違って二人きりだと存分に甘えさせてくれるところがもう一つだよ」

「わたしは愛未に頼ってばかりじゃなくて、頼られてもいるってこと?」

「そう、結衣がいるから頑張れるし頼りになりたいし時々甘えたくなるんです…以上。乾杯!」

「また乾杯か~、あんまり飲みすぎたらダメだからね、ヨシヨシ」

「黒糖梅酒のロックおいし~結衣ちゃんもレモンサワーおかわりしよう」

 

 グラスに買ってきた氷を並々に入れて今度は梅酒をロックで飲み始めた比嘉は、今晩のこれから先は真面目な顔は見られないだろうと思っていたからか、気を緩めていたところに意表をつく一言が心のど真ん中に飛んできた。

 

「…結衣…わたしは結衣以外誰も考えられないくらい真剣だから…愛してるよ…」

「…ま、なみ…酔っ払ってる…?」

「結衣ちゃ…ふにゃ…」

「ふにゃって、おーい愛未…大丈夫?寝るならベッド行こう?」

 

 抱きついてスヤスヤ気持ち良さそうに寝息をたてている比嘉は揺すっても背中をポンポンしても目覚めそうになかった。

 


 寝室のベッドまでおんぶして運び降ろし、ブラウスのボタンを外して胸元が苦しくないように上から順に開いていくと、ふっくらとした柔らかそうな膨らみが見え、ドキドキして興味が湧いてしまったわたしは比嘉の膨らみをブラ越しに包んで揉み上げてしまう。


「…ぁんん……んあ…ーに…?」

「あっ、ごごごめん!寝られないね…」

「…ゆい……さわりたいの?」

「ちょっと、興味が湧いてしまっ…わっ!!」

「…あいしてる……いっしょにねよう…」

 

 比嘉に腕を引かれて覆い被さったような体勢のまま抱きしめられて身動きが取れなくて困った。

 

このまま比嘉とくっついて寝ないといけないのだろうか…

比嘉をブチっと潰してしまったらどうしよう

顔も近いから唇が触れちゃいそうだし

愛してるって言われると意識してしまうじゃない

それに体が密着してるからかなんだか下腹部がじゅわっとしてるような

どうやってこのムラムラした感覚を抑えたらいいの?

このまま比嘉を抱いたら治るのだろうか

せめてお布団だけでもなんとかしたい

こうなったら頬にチューして起こすか

 

「…っちゅ…まなみ、お布団だけ掛けよう?」

「ゆい…おふとん…どーれ?」

「よーし…今のうちに…しようかな」

 

 腕を緩めてくれた隙に布団を掴んで比嘉に掛け、自分も布団の中に潜りこんで今度はわたしから比嘉の体を包み込んで、温もりと愛しさでいっぱいにしてあげたいと思った。