誕生日耐久SSS企画 (その3)

誕生日耐久SSS企画 (その3)

寝覚めのキスをください (みつはる) [オフィスラブ番外編]


*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

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週末の休日前のハイテンションで飲みに行き、もっと飲みたいという甘えた声を受けたわたしは止められる術などなく、彼女は酔い潰れてしまった。

タクシーでお家に連れて帰り、抱きかかえてバスルームまで連れて行き、抱き着いたままの彼女とシャワーを浴びてバスローブを着せたところで寝落ちしてしまった。

自分よりも高身長且つ眠ってしまった人間をベッドまで運んだのは、これまでも何度かあった。

背中に背負ってベッドに降ろし、寝かせた彼女の髪の毛を拭いてあげて乾かしていく。

さらりと指を滑る髪を愛おしげにすくってキスを一つ落とす。

「はぁ…やっぱり寝ちゃったね…波瑠ちゃん…」

彼女と自分の髪を拭き終えたわたしは、無防備な格好で丸まって眠る波瑠ちゃんの隣に座って見つめる。

本当は今すぐその体に身を乗せて唇に触れたい。

しかし、気持ち良さそうに眠っている姿を見ていたい気持ちも強いから、ひとまず本日の動向を思い出して気を紛らわすことにした。

会社から出て飲みに行くまでに1回目。

飲んでいる途中も周りに人が居なくなった瞬間に2回目。

そしてシャワーを浴びてる最中に濃厚な3回目のキスを交わし、現在進行形でお預けされているわたしは気を紛らわすどころか、身を持て余してしまう状況に一段と滑り落ちているのだった。

頭を撫でる手が気持ちいいのか、ふにゃっと微笑む顔に自分の口許が緩んでしまう。

頬に唇で軽く触れるだけのキスを一度、二度、三度と交わして顔を覗き込んだら、

片目を薄っすらと開いた寝惚け眼の波瑠ちゃんを見つけて、胸がドクンと高鳴った。

「ごめん…起こしちゃったね…」

「…みつきさん……ふわぁああ…むにゃ……ねてしまってました…」

「いいんだよ…まだ眠ってなよ。ここにずっといるから…ねっ」

「…だいじょうぶです…もう目が覚めてきました…」

頭を撫でていた手を頬に移して撫で始めると、嬉しそうにニコッと笑ってくれる顔が愛おしい。

「おはようのキスは貰えないんですか?」

「ふふっ、もう深夜の時間帯に入ってるんだけどなぁ」

「確かに、すみません…こんばんはのキスですかね」

「それをしたら、スイッチが入って止められなくなっちゃうけど、いいの?」

いいよと言う前に波瑠ちゃんの顔を引き寄せて、ゼロの距離で唇をひとつ舐める。

「…んんっ…」

少しトーンが上がった声を溢した彼女を間近で見ているのに、にやけてしまうのが止められない。

「美月さん…すごくにやけていますね」

「だって、波瑠ちゃんが可愛くてさ、ずっとお預けを食らっていたのにここまで我慢してたんだよ」

こんばんはと言って額に口付けてあげた。

そうしたら、お返しとばかりに瞼に数回の口付けを貰うと顔に熱が集まってくるので、もう心はそちらに向かうしかなくなってしまった。

理性の糸が切れてしまうと、彼女に体を沈めて唇を塞いで深いキスを性急に求めて、開いた口内へと舌を進めて絡ませ合っていく。

「…ふわっ……みつきさん…んぁああ……わたしも…あなたが欲しくてたまりません…」

「いいよ、波瑠ちゃんにいっぱいシテあげるから、わたしも波瑠ちゃんでいっぱい満たしてね…」

この酔いが覚めても、私たちの熱はどんどん目覚めていくのだろうと、ぼやけた頭でしばらく思考し終えると、柔らかな身を抱いて瞳を閉じた。