誕生日耐久SSS企画 (その2)

誕生日耐久SSS企画 (その2)

甘い欲を奪ってあげる (よう+りほ) [オフィスラブ番外編]


*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。


今日は彼女の車に乗せてもらってドライブショッピングデートに来ている。

時々彼女の頭を撫でてあげると、ふわっと幼い笑顔を見せてから、子供扱いしないでくださいと怒られてしまったりする。

嬉しいのか嫌なのか、どちらかといえば嬉しいらしいことはわかっていた。

「へぇー、里帆ちゃんって車運転できたんだね~」

「そりゃあできますよ、知らなかったんですか?」

「知ってるような、知らなかったような…どっちだろうね」

「あれ?羊さんって確か、人事部長さんとは長年の旧知の仲で、女性社員の履歴書を全部目を通して暗記してるって噂を聞いたことありますが…」

「旧知の仲かどうかは何とも言えないけど、人事の指導関係で助言を求められたりするから、バッチリ暗記してるよ」

「ええっ!本当の話だったんですか」

「本当本当、好みの食べ物とか聞いたら絶対覚えてるし、服のサイズとかも目視でわかったりするしねぇ」

「へ、へぇー、それはすごい」

「ちなみに、里帆ちゃんのスリーサイズは…」

「待ってください、そんなことまで知ってるんですか?!」

「だってあたし達そういう仲じゃん、もう隅々まで見せてもらっているからね~」

「あうぅ、恥ずかしい…」

運転中にするような話じゃない気がするが、彼女が可愛い反応するから癖になりそうだ。

外では明るく振る舞って茶化したり、女の子を可愛がっているのは自他共に周知の事。

しかし、一歩彼女の家に足を踏み入れると、もう他の誰のことも考えてはいけないのだろうが…

わたしはあの子のことをどこにいようとも忘れられないし、本当のわたしを知る者はあの子ただ一人しかいない。

「わたしにも羊さんの隅々まで見せていただけるんですか?」

なかなか鋭い質問が飛んできて、その質問の答えは簡潔に言うとNOだ。

「隅々まで知ってしまったら、きっと後悔することになるっていつも言ってるじゃない」

「それは、何かとても見せられない身体的な事情などがあるのでしょうか?」

「んー…別に事情も何も無いよ」

「でしたら、後悔しないより後悔する方を選ぶと言ったら、羊さんを知ることができるの…?」

「そうね、好きな食べ物とスリーサイズと、この肉体美だったら教えてあげられるわね」

ルームミラーでこっそりと、こちらの反応を見ているって知ってるよ。

いくら見られたって構わない。

彼女が見ているわたしは、誤魔化しを重ねることに慣れてしまった道化師なのだから。

「もうすぐ着きますよ」

「うん、今日は美味しい物をうんと食べて、帰ったら楽しいコトしようね」

「新しい服を一緒に買いに来たことも忘れないでくださいね」

「はいはーい、わかってます」

立体駐車場に車を駐車してシートベルトをお互いに外したタイミングを見て、里帆ちゃんの腕を引き、唇を塞いで瞳を閉じて角度を何度も変えながら口付けを交わす。

一旦唇を離し助手席を倒して、里帆ちゃんにこちらへおいでと誘い込んだ。

誘われるままわたしの体に被って来た彼女を抱き寄せて、荒々しく奪い合うようなキスに溺れていくのだった。

わたしの全てを彼女には教えてあげない、でも、その唇から甘い欲を奪ってあげる…