四国旅行のおみやげSSS (その5)

四国旅行のおみやげSSS (その5)

ドライバー① (大澤木元)

「レンタカー会社からの行きと滞在時の運転はわたしでしたよね」

「それは遠回しに帰りの運転は大澤さんお願いしまーす、あざーすって言いたいわけ?」

「あざーす」

木元in助手席

「お~いっ」

「お茶?」

「あのねー、上司で年上のわたしをもっと敬う心は無いわけ?」

「めっちゃあります」

「ほう、その心は」

「わたしは恋人の運転する素敵な姿が見たいんです」

「あら~」

「大澤さんのプライベートの助手席に座ってお菓子をあーんしたり」

「甘いわねー」

「信号待ちで頬にキスしたり、お疲れさまですと頭を撫でたりすることに憧れています」

「木元って意外と乙女なのね」

「大澤さん限定ですけど」

「そこまで言われちゃやるしかないでしょ…というか、わたしそのうち木元に骨抜きにされそう」

大澤in運転席

「ちゃんとシートベルトするのよ」

「はい、その前にこっち向いてもらえますか?」

「なに?」

「おおさわさん……っ……んっ……」

「…んん~嬉しい、先にご褒美が貰えるのね」

「今しておかないと、今後出来なくなるかもしれませんし」

「わたし、事故なんて絶対にしないし、大事な嫁にはもう大怪我なんてさせない」

「…ありがとうございます、大澤さん愛を感じます」

「でしょう、惚れ直した?」

「…毎日惚れています」

「今日は随分と甘えてくるわね」

「せっかくのカップル旅行なんですから、存分に甘えさせていただきます」

「激甘ねー」

高速を走るのはそれなりにスピードが出せるからいいんだけど

信号待ちの頬キスが貰えない!

仕方ないから甘い会話だけでもいいか

「ねー、木元」

「・・・・」

「もしや寝てる?」

「こんなに大きな橋をかけるなんて、人間の技術力はやっぱり凄いし面白いな…」

「起きてたら返事しなさい」

「はい、すみません…見惚れてしまってました」

「まさか橋に?」

「いいえ、大澤さんに」

「それはどうも」

「あ、訂正して、大きな大澤さんにです」

「こらーっ、その訂正はいらないから」

「あははは、巨大な姿を想像したら笑えますね」

「わたしは怪獣か!」

自然な笑顔で笑う木元が大好きだから

二人でまた旅行に行けたらいいなと思った

あの夕暮れ時の空に照らされる木元を横目に見つめて…