触れ合う心と声と⑤

 

 

 

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触れ合う心と声と⑤

 

 

 

 彼女は酔いが回り始めたのか、瞳を薄く細めてわたしの背中に腕を回し、肩に顔を擦り寄せて甘えるような仕草に胸がドキッと高鳴ったが、冷静なふりをして頭を撫でて反応を見る。

 そうしたら、普段は誰もしてくれないスキンシップだと言って、嬉しそうに笑みを浮かべながら右頬に何度もリップ音を立てながら優しくキスされ、それから顔を動かして左頬に唇が触れるとわたしはイケナイ何かのスイッチが入ってしまったのか、その華奢な腰を自分の方へ力強く引き寄せて唇を塞いで瞳を閉じた。

 

 小休憩中にこっそりした時みたいに最初は柔らかい唇を堪能し、口内へと舌を滑り込ませて二人の舌を絡めて上に下に交わるように舐めたりなぞったりと段々深いキスへと変わっていく…唾液すらも奪うように吸って吸われてをお互いに繰り返し、二人の水音が耳の奥へと響き、頭の芯がじんと痺れる。

 

 長く濃厚な口付けに息が苦しくなってきたのか一旦顔を引いて離れてしまった。

 彼女の息を整えている姿すらも艶めかしく美しく見えて、心臓が早鐘を打つのがわかった。熱を帯びた瞳で彼女の顔を見つめていると「あなたも酔ってしまったの?」と聞かれ、考える間も無く「愛しくて堪らなくなったんです…」と包み隠さずに答えて返事を待つ。

 

 しばらく瞼を閉じて思考する彼女を見ていると少し冷静になってしまい、なんて大胆なことを言ってしまったのかと、今更ながら怖気付いて落ち込みそうになったわたしを見透かしたのか、ソファーに座るわたしの膝の上に腰を下ろして今度は彼女からの温かい抱擁を受けた。

 


「怖がらないで、わたしもあなたを誰よりも愛しく想っているのよ」

「この高ぶっている愛しい想いはもう止められませんよ、いいんですか?」

「ええ、もちろん」

 


 その言葉がトリガーフレーズとなり、体の奥底から湧いてくるこの高ぶるような愛情と欲望に身を焦がしながら熱を帯びた口付けを交わした。

 キスを堪能すると、膝から降りて立ち上がった彼女が手を差し出して、迷わずその手を取って指を絡め、バスルームへと導かれていくのだった。

 


 脱衣所に着いても絡めた指が離せなくて、彼女に向き直ってみると「脱がせてもらえるかしら?」と普段どおりの落ち着いた口調が返ってきて、自分ばかりが熱くなっているのではと思い、スッと手を離して一息ついた。

 


「すみません、わたし一人で熱くなって、全然余裕が無くて…本当はもっときちんとリードしたいと思っているんですが…」

「わたしもあなたと同じくらい余裕なんてこれっぽっちもないのよ、ただ年上の強がりで落ち着いて見せているだけなの」

 


 そう言うと、わたしを安心させるように見つめたままキスを交わして、そのまま両手を取られて彼女が着ているブラウスの一番上のボタンの前まで上げて離すと、蕩けるような甘い声で今度は「脱がせてほしい…」と耳元に妖艶な声で囁かれた。