山奥へきのこ狩りに⑵

山奥へきのこ狩りに⑵

 急勾配な斜面を、慣れた様子で登って行くみゆきさんに続いて、私も腰を落として足元に気を配りながら登って行く。頭上を高く突き刺す様に生える木々は、赤松なのかしらと思いつつ眺めていると、みゆきさんが周囲を見回して再び匂いを探っています。

れいかちゃん、この辺りを探したら大きなマツタケがあると思うよ。
ふぅ…少し休んでから探してもよろしいですか?
疲れちゃった? れいかちゃんは休憩していていいよ。見つけやすいように落ち葉を退けておくね!

 みゆきさんは、少し開けた斜面の地面をガサゴソと弄り始め、私の方は転がり落ちないように木を支えにしてその場に腰を降ろした。慣れない山登りにひと息ついて、汗ばんだ額や首筋をハンカチで拭い、みゆきさんも汗をかいているのかどうか気になった。

みゆきさんも疲れたら、休憩してくださいね。
はふ〜わたしもちょっと汗を拭こうかなぁ…んしょ、えへへっ♪
まあ!みゆきさんの顔、汗だくになっているじゃありませんか。きちんと拭わないと風邪を引いてしまいますよ…じっとしていてくださいね。
わふわふっ、れいかちゃんくすぐったいよう。
前髪ちょっと上げます…もう少しで拭き取れますよ。
あっ、綺麗な唇…ちゅ♪
ひゃっ/// みゆきさん、突然唇にキ…キスなんて…///
れいかちゃんのお顔が真っ赤になってる! ごめんね、唇痛かった?
……/// 唇が痛いのではないんです…その…突然の口付けで…照れてしまいます///
照れて真っ赤になってるんだ…じゃあわたしと一緒だね〜♪


 みゆきさんからの愛情表現は突発的にやってくる為、身構える暇なんて殆ど与えてくれませんが、嫌悪感など一切無く、寧ろ好感を持ってしまうくらい、嬉しく思う自分がいるのだと自覚し始めるのだった。