夏休みシリーズ⑶中編

夏休みは不思議な…もう一人の(中編)(星空姉妹編)

わたしはお家に帰った後、ベッドに潜って震えていた。
妹のれいかが花壇へ行ってから、ほんの間も無く声を掛けてきた彼女は、確かにれいかだった。
この世の中には自分と同じ顔の人間が、自分を含めて三人いるという話を誰かに聞いた気がする…しかし、自分と同じ顔をした人間と遭遇するのは…

姉さん、みゆき姉さん…晩御飯もうすぐですから、出てきてください。
ひゃっ…れいか…ぅぅ。
具合でも悪いのですか…?
お腹は空いてる…でも…オバケが恐いよ〜
姉さん、今日は朝からおかしいですよね。教室でも、皆さんが声をかけても恐々震えていましたし、何かあったのですか?
うーん…朝学校で、れいかが声をかけてきたの…
はあ、少し花壇を見に行きたいと言いましたよ。
そのあとは…?
みゆき姉さんお待たせしました、ですね。
ひぇええん!やっぱりあのれいかはオバケだったんだ…ぅぅ…
よくわかりませんが、わたしがひと時離れた間に、どなたか謎の人物が姉さんに話しかけたという事ですかね?
…うん、その人、みゆきねえさんって呼んだし、顔もれいかと同じだったんだよ。
もう一人わたしがいたというのですか?
そうだと思う…あっ!あの時、冷んやりとした風が吹いて、薄い青色の羽が顔の横を飛んで行った気がしたの…
…わたしと同じ顔…まるで、その人はビューティみたいですね。

わたしとれいかの微妙な空気を遮るように、お母さんの促す大きな声が一階から聞こえてきた為、慌ててお部屋から出ることになった。
晩御飯を食べ終えて、引き続き怖かったわたしはお風呂にれいかと一緒に入り、晩もベッドでお願いして添い寝してもらった。

翌日…

みゆき姉さん、今日は皆さんとプールへ行く予定なんですよ。早くお布団から出て準備してください!
やーだ、外に出たくないもん…れいかも一緒に行くのやめよう?
前々から約束しているのに、二人揃って当日キャンセルはお二人に失礼ですよ。
だって…昨日会ったれいかと遭遇したら、どっぺるなんとかで、れいか死んじゃうかもしれないんだよ…そんなのイヤだぁ。
ドッペルゲンガーですか?それは無いと思いますが…もしも、あるとしたら…

れいかは、わたしの部屋の本棚に近づいて、何か思案している様子でした。