銭湯とチヒロの記憶さがし

銭湯とチヒロの記憶さがし

小学生の頃、引越しの移動中にわたしは不思議な体験をした。
今となっては夢か現実かよくは覚えていない。
あれから、五年の歳月が流れ、わたしは高校生になった。
一人っ子なのでお小遣いは十分に貰えたが、ケータイ代は自分でなんとかしろと言われてしまい、しばらく考えたのち…

本日からお世話になります!オギノチヒロです。どうぞよろしくお願いします。
自転車に乗って行ける場所にある、スーパー銭湯でアルバイトすることにしたのでした。

なんでも、このスーパー銭湯は双子のお婆ちゃんがオーナーで経営しているらしく、広大な敷地に宿泊施設もあり、サービス豊富なレジャー施設としても地域では有名だった。

新人のあんたはリンに付いてしばらく担当の仕事を習いな。ほら、ぼけっとしてないで早く動くんだよ!
ええぇ!?あたいに面倒を押し付けるのかよ!
新人が入ったらこき使ってやるんだって言ってただろう、ちょうどいいじゃないか…ねえ。
(わたし…こき使われる前提なんだ…ちょっとやだな)
あっあの…ハギノです、よろしくお願いします。
しょうがねぇなぁ…って、お前、随分前にどっかで会ったことあるよな?!
えっ?そうなんですか…?
あるよ!確か…このスーパー銭湯の近所にあるショッピングセンターの駐車場で、お前がすっ転んでいたところを見つけて、起こしてやっただろ?覚えてないか?
(う〜ん、しょっちゅう転んで誰かに起こしてもらってるからなぁ…)
記憶があるような気はします…たぶん。
まあいいか、ほら、行くぞ。
は、はい…っあ!?痛っ…
なんだよ、また転んでんじゃねーか。大丈夫か?起こしてやるから手を出しな。
うっ、はい…///

口調は荒っぽいけど、面倒見が良さそうな感じのバイトの先輩ができました。