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小料理屋 道

ここは、七色ヶ丘の商店街にある小料理屋です。
この店の女将をしている私は、七色ヶ丘で生まれ育ち、皆さんに美味しい料理を食べて頂く道を見つけて、調理師の専門学校を卒業後、料亭で修行させて頂き、今に至るのでした。

れいかママ、こんばんは!
いらっしゃいませ。あら、今日も来てくださったんですね。
ははっ、仕事帰りは一杯飲まねぇとやってらんねーってことよっ。
うちとしては大変ありがたいですが、真っ直ぐ帰宅しないと娘さんに怒られちゃいますよ。
お酒一杯でガミガミ言われようが気にしてらんねーですよ、れいかちゃん、熱燗一丁頼むよ。
はい、本日は新鮮なシメサバがありますが、お造りしますか?
おお、頼むよ。
はい、直ぐにご用意しますね。


毎日ご近所のおじさまやおばさま方や、仕事帰りの会社員の方が常連さんとなって来てくれています。先ほど来店されたお客様も、私をよく知るあの子の…


ガラッ…

お父ちゃん!!やっぱり今日もここに寄ってたんだ!
おう、お前もたまには一杯付き合ってくれ。
あのね〜、お母ちゃんが毎晩晩御飯用意してるの知ってるでしょ、それなのに飽きもせず毎日飲んで来るって筋が通ってないよ!
てやんでえ、俺の仕事帰りの一杯の楽しみに、とやかく言うんじゃねーよ。
シメサバお待たせしました。うふふ、今晩も先ほど話していた通り、娘さんのお叱りの雷が鳴っていますね。
笑ってないでさ、少しは控えるように、れいかからも言ってよー。
あら、店を切り盛りする女将が、大事なお客様に毎日飲まないようにご遠慮ください…なんて言えると思いますか?
いいや。幼馴染でもやっぱり商売人の立場になるとしっかりしてるよ、まったく…
ありがとうございます♪それでは、なおもおじさまと一緒に寛いでいってください。
今日だけだからね!
今日も、だな!

幼馴染のなおのお父様となおは、言い合いながらも仲良く楽しんでくださっているので、微笑ましく思うのでした。