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山奥物語(仮)④

 炊飯器でふっくらと炊いた御飯をお茶碗によそい、大根のお味噌汁と冷奴と秋刀魚の塩焼きをおぼんに乗せて、座敷まで運んで行くと、横になって寝かせていた彼女は、お料理の良い匂いで目が覚めたのか、良い子に座っていました。

わ〜良い匂い!そうだ、ここまで運んでくれたんだね、わたし重くなかった?
重くなかったので大丈夫でしたよ。あの、御飯がお口に合えばいいのですが…
はふはふっ♪食べてもいいかなぁ?
どうぞ、召し上がってください。
いただきまーす。

 手を合わせてからお箸をきちんと持ち、犬の耳に似合わぬ行儀の良い手つきで、彼女は御飯を食べています。
もぐもぐ、ごくん…そうだ!まだお名前を言ってなかったね。わたし、みゆきって言います。お姉ちゃんのお名前は?
お、お姉ちゃんですか!?
うん、だってすごくしっかりしてるし、お料理も美味しいし、水の妖精さんみたいに綺麗だもん!だからお姉ちゃんなの♪
 彼女が畑に来た時にも言っていた、水の妖精さんという言葉は、絵本などに描かれている架空の生物なのだと解釈をするべきなのだろうか?また機会を見て聞こうと思いました。

ありがとうございます///私の名前は、れいかと申します。み…みゆきさんとお呼びしても宜しいですか?
もぐもぐ、わあぁ〜うん、わたしもれいかちゃんって呼んでもいい?
はい、よろしくお願いします。
こちらこそよろしくね。はわ〜このお魚さんとっても美味しいね♪七色ヶ丘村で売ってるの?
えっ!みゆきさんはこのお魚さん、秋刀魚さんを食べたことがないのですか?!
さんまさんって言うの!うん、初めて食べたよ。
そ、そうなのですね…お腹は痛くなってませんよね?
痛くないよ?えっとね、玉ねぎとかネギが食べれない以外は何でも食べられるよ、えへん!
みゆきさんはネギ類が苦手で、他は何でも食べられると…メモメモ…

(確かイヌ科の動物はネギ類が苦手だと、ずっと前に図鑑で読んだ記憶があります…)