ホイミスライムと女戦士の旅物語⑤

うわ〜ん!ダメなんですか?…でも、気が変わったらまた来てください、わたしずっとここで待ってますから!約束ですよ。
あうう…ごめんね、あなたを巻き込むわけにはいかないの…バイバイまたね。

手を振ってその場から静かな足取りで去っていく人間に、わたしは思わず縋りたくなりますが、大事な要件というものが解決したら、また来てくれる筈だと信じることにしました。


ぐすん…そういえば、あの方やくそうを落としてしまったと言ってました…(怪我をして倒れたらどなたかお優しい人間が助けてくださるのでしょうか?)心配です…
しょんぼりして下を向いたら涙がポロポロ溢れてしまい、ゴシゴシと手で拭いました。

ホイミスライムであるモンスターのわたしが人間に縋りたくなったり、怪我をして倒れてしまわないかと心配するとはおかしな話ですが…これは人間になる道への第一歩なのでは!と思考していましたが、ハッと何か気配を感じて奥の壁際を見て驚きました。
なんとそこには、先ほどここから立ち去った筈のあの方が、ハの字眉毛で申し訳なさそうにこちらを見ているではありませんか。


こちらが見ている事に気がついた人間と目が合い、試しに小さく手を振ってみると、嬉しそうに振り返してくれました。