ホイミスライムと女戦士の旅物語④

一人…わたしは人ではないので、一人とは言えません。
んん?じゃああなたの仲間がどこかにいるの?
いません、時々この土地に住む他のモンスターは迷い込んで来てはいますが、わたしは一匹でこの古井戸の底に住み着いて生活しています。
そっかあ。でも、う〜、なんか一匹って言い方はちょっと嫌だなぁ…
あなたから見たらわたしはモンスターなので、それ以外に言い方はないと思いますが。
そうなの?!
そうですよ、一体何だとお思いですか?
だって、モンスターって言ったらさ、目が合えば直ぐ襲ってくるし、気がつかないうちに背後から現れて襲ってくるしさ、でもあなたは襲って来ないじゃない。だから、そこらへんにいる意地悪する人間よりも良い人だなあって思うんだ♪

そう話してニコニコ微笑むその人は、わたしのことを悪い者と認識していないどころか、人間よりも良い人だと思ってしまっているみたいです。
そんな風に思ってくれる人がようやく現れたんだと、この優しい人だったら信じてもいいのだと確信したわたしは、あるお願いをすることにしました。

わたしは今はホイミスライムです、ですが、近い将来人間になることが夢です。あの…人間の仲間になったら、人間になれるでしょうか…?よかったら、わたしを仲間にしてください!

▶︎はい  ▶︎いいえ

一生懸命想いを伝えて見上げると、その人は一瞬驚いてからどうしようかと悩む顔をして思案している様子です。

えっ、わたしの仲間になりたいの!!うーんどうしようかな…今はちょっと大事な要件で動いてるから…
▶︎いいえ
ごめんね。

断られてしまいました。