里帰りとみゆき王女様

わたしの侍女だったやよいちゃんは時々お菓子を作って持って来たり、城からの使いとして会いに来てくれます。
そして、悩み事や本当の気持ちを唯一気兼ねなく話せるのは、小さな頃から一緒に過ごしてきたやよいちゃんだけなのです。
 
やよいちゃん、あのね…
はい、何でしょう?
お、お父様とお母様は元気かな?
はい!王様も王妃様もお変わりなくお元気に過ごされておりますよ。
えへへ〜良かった。えっと、それから…やよいちゃんのお母さんは元気?
とても元気ですし、王妃様の衣装係としてだけでなく、同年代の女性としてお話をさせていただく機会が多いと喜んでおります。
それは楽しそうで良いね!じゃあじゃあ…庭園のお花は元気…かな?
もちろん、みゆき様を想って毎日お水をあげたりお手入れもバッチリでございます♪
うん…それなら良かったよ、お世話してくれてありがとうね。
はい…あの、もしかして、みゆき様…ホームシックにかかっているのではないですか?
 
やよいちゃんは私のちょっとした表情も見逃す事なくズバリ核心をついてくる為、戸惑いながら少し目を逸らして返事をした。
 
ぇ…そんなことは…ここでの暮らしは不自由も無いし、れいか王子様もわたしを大切にしてくれているから大丈夫だよ。
それはよろしいのですが、みゆき様が心の底から毎日ウルトラハッピー!とか、全然寂しくない!とおっしゃられているようには私は見えません。
でも、わたしは嫁いだ身なの…だから、どんなに寂しくてもお母様達が恋しくても、我慢して生きないといけないのだから。
たとえ、嫁いだ身であっても実家に里帰りしては絶対いけません!という約束はしていないと思うのですが…
確かに、里帰りしたら駄目とは言われてないかも。
では、決まりですね。
う、ん…王子様に相談してみないといけないよ。
今晩お話してみてはいかがでしょう?
そうだね、よーし、頑張って相談するよ〜♪
その意気です!