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金の髪留め(前編)

ある日、わたしは自宅の小さな日本庭園の縁側に座り、日なたぼっこをしていました。
今日はぽかぽか陽気で気持ち良くて、羽を広げて飛んで行きたい気分です〜!


それから、庭に足を踏み出し、背中の羽をパタパタと動かして、陽光が降り注ぐ池の側まで歩いてぴょこんと覗き込むと、自分の姿が映って見えました。

あっ!頭に金色の輪っかを浮かせた天使がいますね〜…なんて、わたしでしたね、うふふっ。

池を覗き込んだままクスクス笑っていると、ビューッと強い風が吹き付けて髪が振り乱されて、大事な髪留めが取れてしまいました。


ぽちゃんっ!


ぁ…ああああぁっ!お誕生日にみゆきさんから頂いた大事な大事な髪留めが〜!

なんという事でしょう…強風で髪が飛びそうなところ押さえる間も無く、髪留めが池に落ちてしまいました。


はぅぅ…困りました、池の水に入るなんてこの天使の体では酷過ぎて、諦めるしかないです…

自分の不甲斐なさを痛感し、大事な髪留めを失くしてしまったショックから、わたしは池の側で座り込んだまま、涙が溢れて大泣きしてしまいました。


グズン、みゆきさぁん…ごめんなさい、ごめんなさい…うぇえええん!