初めての合鍵を使って(前編)

秋になるとれいかせんせいは、講義関係にプラスして卒論関係の仕事が多くなり、学生との個人面談や研究相談などで毎日帰宅が遅くなるようになってきていた。

付き合い始めてから、せんせいのお家に月に何度かお泊りをするようになり、数ヶ月前にわたしに持っていて欲しいと合鍵を貰ってから、初めてこれを使う時がやってきました。

さっそく、合鍵でお家に入ると、シーンと静まり返った部屋は妙に恐怖心を煽ってくるから、一人でも大丈夫だと胸に手を当てて言い聞かせる。


お邪魔しますだと赤の他人みたいだと思ったから、れいかせんせいただいま〜と明るく言って寝室に入り、ベッドの上にきちんと畳んであるカーディガンが目についた。

(せんせいの優しい香りがするなぁ…大好きだよ)
それから、ベッドに腰掛けてカーディガンを羽織るとちょびっと涙が出そうになり、慌てて立ち上がって気を紛らすようにキッチンへと向かった。


では、これからわたしは、れいかせんせいの一人暮らしの冷蔵庫チェックをしようと思います。

そして、冷蔵庫の真ん中のドアを開けるとそこには…


すごーい!さすがせんせい、冷蔵庫の中を少し見ただけで料理上手なのがよく分かるよ。