あなたとわたしの鏡

ほんで間に合ったんか?例の…漫画は。
うん、何日か徹夜したらバッチリ完成したよ。
そっかぁ、よかったね。
うん、ありがとう。


ドキドキしているのはきっとわたしだけなのかもしれないと、乾いた喉をドリンクで潤しながらひたすら見つめる視線は…

みゆき…おーい、寝とるんか〜?
目の前に顔を出して手の平をブンブン振るあかねちゃんが見えた。
ね、寝てないよ!…ちょっとね、緊張してるだけなの。
みゆきちゃんは緊張しやすい子だもんね。
いやぁ、まあ、たぶん一番緊張してるのはこれから本番のね…
せや、うちらが誰よりも応援してあげなあかんやろ、な、みゆきくん!
そうだね、よーしガンバルゾーーーッ!!
ちょっとみゆきちゃん、声が会場に響くから叫んだらダメだよ。
ぁ///…ごめんね。


お客さんの入場も完了し、前説と諸注意が終わると遂に本番がスタートだ。


わたしが見つめる先に現れた大好きな彼女は誰よりもキラキラと輝いている。
透き通る歌声が耳から頭にスーッと入ってきて、不思議と涙が込み上げてくる。
ドキドキからワクワクにいつの間にか変わっていたのは、きっと彼女がみんなと楽しみたいと一生懸命に伝えてくれているからなんだろうな。


優しい歌から力強いもの、それに笑わせてくれる歌もあり、私たちや周りのお客さんは始終興奮して盛り上がりを見せていました。


すっごくよかったやん!うち、何度も泣きそうになったわ。
うんうん、すごいなぁ楽しいなぁって感激したよ。
さすがだね、想いが伝わってきたよ。
皆さん、ありがとうございます///

みんなが彼女を囲んで労いの言葉や感想を真っ直ぐに伝える中、わたしは一歩下がって遠慮がちに微笑むしか出来ないでいた。


その時、ふっと彼女と視線が絡み合い、潤んだ瞳がわたしだけに何かを強く伝えてきているみたいで、思わず駆け寄ってギュッと手と手を繋いだ。


…れいかちゃん!わたしね…みんなみたいに上手く言えないんだけどね…
はい、ゆっくりでいいので気持ちを教えてください。
うん…感動をありがとう、一生懸命に歌うれいかちゃんがすごく輝いててかっこ良かった…ごめんね、それしか出てこないみたい。
いいえ、大丈夫です、みゆきさんの温かい心の言葉が胸に届きました。
えへへっお疲れ様、れいかちゃん!
ありがとうございます///みゆきさん!


あー、相変わらずめっちゃ甘々やな。
これはスケッチしないと…
二人の世界が出来上がってるよ、さすがれいかとみゆきちゃんって感じだね。


楽しいライブをありがとう、これからも応援しています!