吹き荒れる恋と嵐

吹き荒れる恋と嵐

青木姉妹
絶対に見に行っちゃ駄目だと念を押されていたのですが、どうしても気になってしまい七色ヶ丘を流れる川を見に来てしまいました。

わぁ…川の水位が上がってきてる…橋の付け根辺りまでもう少ししたら到達しちゃうよね。


なんとか傘をさしていますが、大雨が降り、暴風が吹き荒れている為、体がびしょ濡れになってしまっていました。


みゆきっ!!

れいかお姉ちゃん!?

その時です、お姉ちゃんが必死な形相でわたしに向かって歩いて来ました。


あれほど外に出ては行けないと念を押していたのに、あなたって子はどうしてきちんと言うことを聞かないのですか?
だって…みんなに川の様子を教えてあげようと思ったから…
こんなに暴風と豪雨で大荒れなのですよ、危ないってわからないのですか?
お姉ちゃん…ごめんなさい…

お姉ちゃんは傘を閉じてわたしのさしている傘に入り、わたしを抱きしめてくれました。

無事でよかった…わたしの大事なみゆきが川に落ちて流されたりしたらわたしは……お願いだからわたしを一人にしないでください。
れいかお姉ちゃん、ごめんね…お姉ちゃんを絶対に一人にしないからね。
はい、それでは早く帰りますよ。
うん。

帰ったらお風呂で温まった後、お布団に入ってみゆきを頂きましょう…


れいかお姉ちゃんの最後の呟きは風の唸りに消されてしまい、わたしの耳には届いていませんでしたとさ。



青木教授と大学生星空さん
ねぇせんせい、このお家吹き飛んだりしないよね?
ここは頑丈な造りのマンションですよ、そんな三匹のこぶたみたいなお家じゃないから安心してください。
でも、すごく強い風が吹いてるよ…ぁぅー…またきた。

びゅー!ゴゴゴゴッと強い風が吹くたび、みゆきさんはわたしの胸元に縋り付いて怯えながらぐりぐりと顔を擦り寄せてきています。


もしかしたら三匹のこぶたに出てくる狼は、女の子だったかもしれないわね。

え?狼さんが女の子だったってどうしてそう思うの?

だって、わたしが狼だったら可愛い可愛いみゆきこぶたさんをペロッと食べてしまいたいから…がぉー、がぉ〜!かぷっ♡
きゃっきゃっ、れいかせんせい〜首をかぷってしちゃやだ〜

ふわふわ笑ってジタバタするみゆきさんにクスクス笑いながら、嵐が去るまで二人で戯れながら三匹のこぶたゴッコで遊んでいました。


おしまい。

※台風にはくれぐれもご注意くださいませ。