肉じゃがをお裾分け(前編)

ピンポーン…

晩御飯の支度をしていると、来客を告げるチャイムが鳴り、素早くガス台の火を止めてインターホンの受話器を取りました。

ガチャ、はいどちら様で…みゆきさん!こんな時間にどうしたのですか?

テレビモニターを見るとみゆきさんが笑顔で手を振っていました。
わぁ〜い、れいかせんせいにお裾分けしに来たの♪中に入れてくださーい。
今カギを開けるから待っててね。
はーい。


ちょうど晩御飯の時間に突然やってきたみゆきさんの服装はラフな普段着でした。

あはっ、今晩のれいかせんせいはメガネかけてるからかわい〜♡
ありがとう♡ところでどうやってここまで来たの?
自転車で三十分もかからなかったよ。道さえわかればスイスイ〜って感じで。
そう、連絡をもらえたら迎えに行ったのに。
連絡したら驚かせられないじゃない、突然訪問してきた方が嬉しさ満点でしょ?
確かに驚きと嬉しさがハーフハーフでしたね。
ね〜っ、そうそう…これなんだけど、肉じゃが多めに作ったからお裾分けだよ。
美味しそうな肉じゃがね、お母様のお手製ですかね?
わたしもお手伝いしてるから、えへん!
ああ、このでこぼこした不揃いのじゃがいもかしら?
そうそう、でこぼこした不揃いのじゃがいも…って、どうしてすぐに分かったの?!
何度か一緒に料理しているもの、分かりますよ。
ぅぅ///いらないなら食べなくてもいいからね…

頬を染めながら唇を尖らせてそっぽ向いているみゆきさんにそっと近づき、赤く色づく頬を撫でて唇を寄せました。

いります…美味しく頂きますよ、みゆきさんが一生懸命に切ってくださったじゃがいもですからね。


みゆきさんが顔を正面に戻し、わたしを見ると、もじもじとした仕草で問いかけてきました。

せんせい…あのね、今晩泊まってもいい?