夢の中に囚われのお姫様④

やよいさん…わたしは…

れいかぁ…お願いクル…みゆきを目覚めさせるには、れいかの想いの力がいるクル。
せや、あんたは誰よりもみゆきを愛しとるやん!大丈夫やって、自信を持ち!
れいかちゃん、お願い!

なおは瞳を閉じて押し黙り、あかねさんとやよいさんとキャンディは縋るような瞳でわたしに懇願しています。


みゆきさんにキスをできるのはわたしだけです…みゆきさんにキス……わかりました、やってみますね。


みゆきさんの枕元に腰掛けて、左手を彼女の左手と繋ぎ合わせ、顔を覗き込む体制を取りました。


みゆきさん…わたしは貴女を愛しています、どうかお目覚めください。


願いを込めながら、瞳を閉じて顔を少しずつ寄せていき、柔らかい唇を塞ぎ、しばらくみゆきさんの体温を感じていました。


(やはりダメですね…みゆきさんの唇の返す動作が全くないです…目覚めない原因は何でしょうか?みゆきさんは起きれないような夢を見ている…?)

わたしが唇から離れると、皆さんがうーっと唸って悩まし気な顔をしていました。


ほら、もう分かったでしょ?れいかがキスしても何をしてもみゆきちゃんは目覚めない!
そんなことないわ、なお、わたしはみゆきさんを絶対に目覚めさせてみせるわ。
 
わたしはなおをキッと見据えた後、キャンディに目を向けました。


キャンディ、本の扉からみゆきさんの夢の中に入ることは可能かしら?
クル?!れいか…本棚が通じている場所なら行けるはずクル…でも…

よっしゃ、うちも着いて行くで。
れいかちゃん、わたしも行くよ。
お二人とも、とてもありがたく思うのですが、わたし一人で行かせてはもらえないでしょうか?
れいか…
れいかちゃん…

れいか!いい加減にしなよ。夢の中に入るなんて正気じゃないよ…帰ってこれない可能性の方が高いじゃないか!!
なお、わたしはたとえ帰って来れない可能性の方が高くとも、みゆきさんと共に生きる道を歩みたいんです。
あたしはれいかを行かせたくない…れいか、他の方法を探すべきだ…