夢の中に囚われのお姫様②

みゆきさんのお部屋に到着すると、すぐさまベッドに視線を向け、そこまで誰よりも早く足を運んだ。


顔を覗き込むと、気持ち良さそうに寝息を立てながら静かに眠る彼女がいました。

みゆきさん…


頬を撫で、布団から出ている片手を取り、両手で包み込みながら、しばらくそのままでいました。


れいか、みゆきを早く起こさんと…やからそろそろ。
はい、わかっています。
どうしようか?
あたしがやってみるよ…れいか、ちょっとどいてくれる?
え、ええ。


わたしがベッドから離れて、なおがみゆきさんが横たわるベッドに腰を降ろすと、みゆきさんの背中を持ち上げてぽんぽんと叩いて起こし始めていました。

みゆきちゃん、みゆきちゃん、起きてよ。


微動だにしないね…
ホンマに目覚めへんのやな。
どうしようクル…
ダメだね、これは。
困りましたね…

みゆきさんを再び横たえるなおと、考え込む私たち…


そうだ!絵本が大好きなみゆきちゃんだから、王子様の助けが必要なのかもしれないよ。

やよいさんは閃いたとばかりに瞳をキラキラ輝かせて、私たちを見ております。


はあ?もしかして王子様のキスで目覚めるとかか?
そうそう!それが最善の策なんじゃないかな?
やよいちゃんも負けず劣らずだなぁ…キスで目覚めるなんて空想の物語だけでしょ。
確かにそうだけど…試してみないとわからないよね。
ほんなら誰がみゆきにキスするん?
それは勿論みゆきちゃんの恋人のれいかちゃんしかいないよ!


王子様の…キスですか…


やよいさんからの期待を込めた視線を受けますが、わたしは躊躇いを表わすよう視線を彷徨わせて、少し考えようと思い瞳を閉じました。