心を開いてください

みゆきさん、悲しみに震える理由を教えて頂けますか?

わたしは背中をゆっくりと撫でたりポンポンと優しく叩き、落ち着かせてあげます。

グズン…羽を猫にガジガジされて…れいかちゃんと食べようと思って買ったどら…うぅええぇん…
背中を見ますね(噛まれた痕が痛々しいですね…)


わたしはみゆきさんの悪魔の羽を見ると、猫にやられた傷が目に入りましたが、おそらくこの傷が痛むだけではなくて、わたしと一緒に食べようと思って買ってくださった[どら?]という物に何か起こり、心が痛んでいるのだと気がつきました。


立ったままだと傷が痛みますので、ベンチに座ってゆっくりお話しましょうね。
…ぅ…ん…

暗い靄は少しだけ緩みましたが、みゆきさんの涙は止まらない為、座った後は腹部に腕を廻し引き寄せて寄り添いました。


ゆっくりで大丈夫なので、わたしにだけは心を開いてくださいね。

みゆきさんは嗚咽を漏らしながら、少しずつことの経緯をぽつぽつと話し始めました。


なるほど、わたしと一緒に食べようと思い、行列ができる名店に並んで買ったどら焼きを、猫に背中を襲われて奪われてしまったとの話ですね。