悲しみに震える体を

わたしは座っているベンチから立ち上がり、みゆきさん、こっちですよ〜と元気よくみゆきさんを呼びました。

みゆきさんはピタッと立ち止まり、俯いたまま肩を震わせています。


どうしたのでしょうか?気分でも悪くなってしまったのかもしれませんね。


わたしはみゆきさんに駆け寄ろうと思い、ベンチに置いた手提げ鞄を持った途端に、背中にギュッと柔らかい体を押し付けて、お腹に腕を廻して抱きつく愛しい人の温もりがありました。


れいかちゃん…ぅぅ…ぐすん…

みゆきさん、泣いているのですか?
れいかちゃんと…ね…うぅ…うわあぁぁん!!


みゆきさんが突然大声を上げて号泣し始め、何故かわかりませんが暗い靄で周囲が被われてしまい、ベンチの裏側にある花壇の草や花々が萎れて枯れていくのが見えました。

なんで花が…?!まさか悪魔さんの悲しみに反応しているというのですか?

うえぇえん…ヒクッ…れいかちゃ…ん…


わたしはみゆきさんの腕を離し、正面に向き直ると、抱き寄せて背中を撫でてあやし始めました。