初めてを全部あげたかったのに

帰宅〜明日は学校が祝日でお休みだからウルトラハッピーだにゃ♪
みゆきにゃんにゃん、きちんと宿題は終わらせてからお休みしますにゃ♪
…れいかにゃんにゃん…がんばりまーす。

れいかちゃんがキャリーバッグを置いてミィちゃんを出している間にわたしはこの前取ってきたペンギンのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめました。

はぁ〜柔らかくてふかふかなこの感触が堪らないなぁ♡
相当お気に入りのようね…そのペンギンのぬいぐるみ…

ミィちゃんを抱えながらその場に座ったれいかちゃんは、わたしから顔が見えないよう後ろ向きに座り猫の頭を撫でています。

(れいかちゃんをまた怒らせちゃったかな…喧嘩の原因になったぬいぐるみを帰宅早々抱きしめるなんてやっぱり駄目だったよね)

ペンギンを元の場所に戻すと、立ち上がって三歩ほど進み、れいかちゃんの背後に腰を下ろしてゆっくりと背中を包み込むように抱きしめました。


ごめんねれいかちゃん…わたしすごく無神経だったね、本当にごめんなさい。

肩に顔を乗せて俯き顔の彼女にきちんと謝ります。

わたしも…わたしもみゆきにぬいぐるみをプレゼントしたかったのに…みゆきがわたしの取ったぬいぐるみを抱きしめて喜ぶ顔を見たかっただけなの…なのに何も手元に残ってないから。

(そうだったんだね…れいかちゃんはわたしと一番最初にゲームセンターに行きたかったことと、ぬいぐるみを取ってわたしにプレゼントしたかったんだね。怒ってるんじゃなくて、悔やんでるから顔を見せたくないのかな)

でもね、二人でハミィと交わした約束がちゃんと心に残ってるよ、今度一緒に遊びに行くんだよね?
それはそうなんだけど…わたしは貴女に初めてを何もあげれていないし、みゆきにしたいこと全部…全てなおに先を越されているのが辛くて悔しいのよ…


背中から腕が小刻みに震えていて、れいかちゃんの抱えている想いが伝わる…わたしはこの震えを止める術を知っているんだよ。