心の花は百合姉妹①

ここが七色ヶ丘中学校だよ、つぼみはこの学校に来るのは初めてだったよね。
いつき姉さん…こ、こわい人とかいないですよね…?

前を歩くのは花咲家の長女の花咲いつき。肩にかからないショートカットヘアーで、容姿端麗な爽やかで優しい性格のいわゆる女子から囲まれるタイプの人です。
後ろに隠れて顔だけちょこんと出してるのはいつきの双子の妹の花咲つぼみ
引っ込み思案でいつも姉の傍にくっついているが、お花がとても大好きで、花のお話になると興奮したりと活発な一面が現れるタイプ。


いつきの生徒会活動の関係で、本日は七色ヶ丘中学校まで連れ立ってやってきた二人を待ち構えていたように、女子生徒達がわらわらと取り巻いてきました。

私立明堂学園の花咲いつきさんですよね!
キャーキャー‼わたし、いつきさんの大ファンなんです!
合気道競技大会でうちの生徒会長と試合をされてましたよね?

うん、そういえばここの生徒会長さんと手合わせしたことがあったね、生徒会長さんの応援に来ていたのかい?
お二人のファンなので、どちらも応援してました。


その取り巻きを遠くから見る二人組がいました。
おお、なお並みに女子人気が高そうな感じやで〜あれは。
あたしもよく囲まれるから気持ちが分かるよ。
モテモテやけど、肝心の想い人には片思いやしなぁ。
笑いながら、バシバシとなおの背中をあかねが叩く。
ちょっと〜痛いってあかね、それにすぐに両思いになるから、見ててよ!
はいはい、せいぜい気張りや〜



あ、あ、あの…いつき姉さんそろそろ時間が…
そうだね、じゃあ皆さん、またお話しようね〜
爽やかに手を降る姿に、キャーキャーと黄色い声が上がる。


生徒会室に向かう途中、外の庭の花壇をつぼみは目敏く見つけて、いつきに少しだけ寄って欲しいとお願いし、快い承諾をもらい、嬉しそうに駆けて行きます。

わぁ、この花壇は毎日きちんと手入れされていて素晴らしいですねぇ。
元気に咲く花を見て、瞳をキラキラ輝かせる妹を優しく見守る姉が傍にいました。


この花壇を気に入って頂けたみたいですね。
つぼみといつきが振り返るとそこには先ほど話に上がっていた、生徒会長の姿がありました。
ぁ、あの…その…
いつきの背中にヒョイっと隠れて返事に戸惑うつぼみ。
つぼみ、恐がらなくても大丈夫だよ、この人がこの学校の生徒会長さんの青木れいかさんだからね。

あら、少し恐がらせてしまいましたか、申し訳ありません。
ぺこりと頭を下げると同時に、横からもう一人現れます。

この人が噂のイケメン生徒会長さんかぁ、ふむふむ…確かにカッコ良くてすごく素敵な人だね。
もう、みゆきは惚れちゃダメですからね!
ふふっ、お姉ちゃんが一番だから、心配ご無用なのです♪


青木生徒会長、そちらの子はもしかして前に話していた妹さんでしたか?
はい、わたくしの妹の青木みゆきと申します。
よろしくお願いします!
みゆきもぺこりと頭を下げる。

わたしは花咲いつきです、えーっと、つぼみ出ておいで。
いつきに呼ばれて恥ずかしそうに姿を現すつぼみを紹介します。
こちらはわたしの妹の花咲つぼみです、青木さんの姉妹と同じで双子の妹なんですよ。
よろしくお願い致します。
深々とお辞儀をするつぼみが顔をあげると、みゆきが飛び付いてきました。

わぁーわたしと同じ双子の妹なんだねぇ、それにすっごく可愛いね♡
つぼみの両手を掴んで、両手で包み込んで胸元まで上げて、ニコニコ顏でよろしくね!とみゆきが言うと、火が出そうな程真っ赤な顏でオロオロと照れながら、こちらこそよろしくお願いしますと何とか返事をしました。

みゆき、後でゆっくりお話するといいから、そろそろ生徒会室までお二人を案内してあげてくださいね。
はーい!どうぞこちらで〜す。
つぼみの手を握ったまま、歩き始めたみゆきを見て、れいかはハァっとため息一つ吐きました。

お互い可愛い妹を持つと心配が絶えないよね。
いつきさんも同じなんですか?
うん、妹に恋心を抱いているんだよ、変り者だよね?
では、わたしも変り者のお仲間ですね?
ふふっ、お仲間同士仲良くしてください。
こちらこそ、良き理解者が出来て嬉しく思います。

れいかお姉ちゃーん‼
いつき姉さん‼

二人が呼んでますね、行きましょうか。
はい、急ぎましょう。


妹達を急ぎ足で追いかける姉達のお話は次回に続きます。