羽を黒く染めると天使は…前編

ピンポーン…は〜い、青木です。
みゆきです、れいかちゃん来たよ〜
どうぞお上がりくださいませです〜

今日はれいかちゃんのお家に遊びに来ました。れいかちゃんがわたしの家で遊んだりお泊まりをする事が多いから、れいかちゃんのお家は毎回緊張してしまいます。

みゆきちゃんこんにちは、いつもれいかが御世話になっていてごめんなさいね。
れいかちゃんのお母さんこんにちは、こちらこそ御世話になっておりますから気にしないでくださいね、全然大丈夫なので。
お母さんに手土産を渡してから、れいかちゃんのお部屋に向かいました。

(トントン)れいかちゃん来たよー、入っても大丈夫?
どうぞ〜散らかってますので気をつけてくださいね。
はーい。

お部屋に入ると、習字道具がお部屋の真ん中に広げられていて、さっきまでれいかちゃんが書道をしていたことが伺えました。
れいかちゃん書道してたんだね、わたしが遊びに来ても大丈夫だったの?
はい、今終わった所ですから大丈夫ですよ。片付けますからお待ちくださいね〜

わたしは片付けの邪魔にならないように、れいかちゃんの本棚の前に立ち、読めそうな本を手に取ってページを捲り読み始めました。
れいかちゃんは天使の姿なので、足取りがフラフラしていてとても危なっかしく見えます。

れいかちゃん、わたしも手伝おうか?
あとは硯を片付けるだけなので、平気ですよ〜っとと、あぅ(こけっポーン‼
ふぎゃっ…痛ッ(ガツンッ!バシャッ
れいかちゃん?!硯が頭にぶつかっちゃったけど大丈夫??

わたしは倒れて動かないれいかちゃんに駆け寄りました。

頭には小さなコブが出来ていて、背中の羽には墨が掛かり、青く綺麗な羽が真っ黒に染まってしまっていました。
れいかちゃん、頭大丈夫?痛くない?
わたしが肩に手を置いてれいかちゃんの顔を覗き込もうとすると…
触らないで…
ぇ…?れいかちゃん今何ていっ(触らないでと言ったのよ

れ、れいかちゃん…急にどうしたの?

れいかちゃんに手をバシッと祓われてしまい、わたしは戸惑いました。

あなたって悪魔臭くて本当に最悪ね…早く部屋から出て行きなさい!
悪魔…臭いってそんなぁ…(れいかちゃんが急に冷たくなっちゃった…どうしてなの?)
近寄らないで!わたしの部屋に悪魔と一緒だなんて耐えられないわ…汚らわしいのよ。

…ぐすんっ…ゴメンね、すぐに出て行くから…ぅぅ、ごめんなさい‼

わたしはれいかちゃんの部屋からすぐに出て行き、襖を閉めてからその場に座り込んでたくさん泣いてしまいました。 

うぇ〜ん…ひくっ…悪魔臭いって言われちゃったよ…れいかちゃん、れいかちゃんだけが一番の理解者だと思っていたのに…(大粒の涙が次から次へと零れ落ちてしまいます


わたしがしばらく膝に顔を埋めて泣いていると、れいかちゃんのお母さんが駆け寄って来てくれました。
みゆきちゃん⁉どうしたのですか?どこか痛むのですか?
ふぇぇ…おかあさぁん、れいかちゃんが…れいかちゃんが…ひくっ、うわ〜ん
みゆきちゃん、よしよし。
わたしはれいかちゃんのお母さんに抱きついて号泣してしまいました。