あなたのとなりに⑵

図書室でお気に入りの絵本を読みながら、れいかちゃんの部活が終わる時刻まで待つこの時間も好きです。
王子様のお迎えをドキドキしながら待つお姫様みたいな感覚を体験しているみたいで…


そんなこんなで何冊か読み終えた所で下校時刻が近づいてきていることに気がつき、図書室もそろそろ閉めると図書委員さんが言ってきたので、慌てて帰る準備と本の片付けをして、図書室から退室しました。

れいかちゃんもそろそろ部活が終わる時間かな、ちょっと行ってみようか。
行かなければよかったと後々後悔するとはその時は全く想像もできませんでした。



弓道場が見えたので、ゆっくり近づいて行くと、弓道部員が何人か着替え終わって出てきているのが見えました。

やっぱり青木先輩ってすごく素敵でカッコイイよね〜
学年トップで頭も良くて、生徒会長で憧れの存在、容姿端麗で大和撫子ってれいか先輩のことを言うんだなって思うよね。
青木先輩に彼氏っているのかな?
前生徒会長の入江先輩と恋仲だって話をよく耳にするけど、実際はどうなんだろうね。

れいかちゃんの後輩の女子達が弓道場の前で立ち話をしているので、道場から見えない場所で隠れるように話を聞いていました。

わたしも青木先輩と恋仲になりたいなぁ!
あはは、あなたとれいか先輩じゃ全く釣り合わないから無理よ。
ええ〜っそんなこと言わないでよー‼
絶対無理無理、だって、れいか先輩の憧れのタイプってさ…

お二人共、立ち話をしていたら日がくれてしまいますよ、着替え終わっているなら早く帰りなさい。
青木先輩⁉ごめんなさい!
れいか先輩、すいません。
いいのよ、戸締まりはわたしがしますから、皆さんと集まって早く帰ってくださいね。
あの、青木先輩に一つ質問してもよろしいですか?
はい、何でしょうか?
先輩は今お付き合いされている方っているんですか?

わたしはこの質問の答えを知っている…れいかちゃんはクラスの皆には知られてしまっているから隠していないけど、クラスの皆以外には全く知られないように振舞っているんだ。
生徒会長さんだもんね…当然のことだよね…わたしとれいかちゃんは同じ女の子で、それにわたしとれいかちゃんは全く釣り合っていないって自覚しているんだよ・・・


たんぽぽの綿毛みたいにわたしの心はふわふわと空を高く高く飛んでいく。