ハッピーエンドは貴女の中に(エピローグ

次の日、朝になり目を覚ますと、みゆきがわたしにくっついてスヤスヤと気持ち良さそうな寝息を立てる姿を見て、妹がわたしの所に帰ってきたことに安堵しました。

あの黒くて強大な力は一体どこからきたのでしょうか…

考えてもわからないから結局妹に聞くしかないと結論をつけて、わたしはみゆきを起こさないように起き上がりました。


スマイルパクトを手に取り中を覗いてみると、元の青いリボンのキュアデコルが入っていたので、ハッピーに変身できたのは奇跡でも起こったのだろうと、ぼんやりと思いました。


ぅ…うー、おねえちゃ…ん…どこぉ?
みゆきを見ると布団に腕を彷徨わせながら、わたしを探しています。
その姿に愛しさを憶えて、ゆっくりと近づき傍に座り、みゆきの手を取って自分の頬に当てました。
みゆき…わたしはここにいるわ…だからもう暗闇の深い底で一人になんてさせないから。

わたしが瞳を閉じながらゆっくりと伝えると、みゆきは目を開けてわたしをしっかり確認してから、ガバッと起き上がってわたしに抱き付いてきました。

れいかおねえちゃーん!わたし…おねえちゃんとみんなに酷い事をして・・・
もう大丈夫、わたしがハッピーを…みゆきを救い出したから、怪我もしていないし、至って健康よ。
怒らないの?お姉ちゃんを傷つけて、みんなの存在を消そうと、すべてを終わらせようとしたんだよ‼あんな酷い事をしたのに…
それはすべて貴女の意志だったの?
ううん、違う…わたしはただ・・・
ゆっくりでいいの、真実を教えて。


テストで全教科悪い点数を取って、放課後もこってりと先生に怒られちゃったの…話が終わって、お母さんに何て言おうか悩みながら学校の校舎を出た時…
出た時に何か起こったのね?
わたしがふと顔を上げた途端に、黒い雨みたいなドロっとしたような絵の具のようなものが降ってきて、わたしがそれを手で拭ってその黒さを確認した後すぐに意識が堕ちてしまっていたの。


黒い絵の具って、まさかバッドエンド王国の⁈
わからない、そのあとは真っ暗闇の中に閉じ込められて、体がだんだん動かせなくなって意識が無くなったから、何でそうなったのかよくわからなかったの。


物語のハッピーエンドを望む貴女の意識を黒く堕として、最悪なハッピーエンドを望む歪んだハッピーが現れたのは…
あのハッピーはわたしの中に存在する悪い心が増幅した姿何だと思うんだ。
誰の中にも良い心と悪い心が共存している、ということ…ですかね。わかりました、もうこの話はここまででお終いにしましょう。
お姉ちゃん、いいの?
学校に遅刻してしまいますよ。
ぁ、そういえば学校が…テストの結果も報告しないと(ガクッ
お母様にテストの事を伝える時は、わたしが傍でフォローするから、心配しないでいいからね。

わたしはみゆきの頬を両手で包み、愛しさをいっぱいに詰め込んだキスをしました。
お姉ちゃんには助けてもらってばかりだね、それに愛情もたくさん貰って。
いいの、それが姉であり恋人であるわたしだけができる幸せな特権なんですよ。
えへへ、れいかちゃんがわたしのお姉ちゃんで恋人でよかった〜すごくウルトラハッピーだね、わたし!
わたしもハッピーに変身できたのよ!すごいでしょ?
うん、すごく綺麗だったって覚えてるよ。

みゆきのキラキラと輝くピンク色の瞳に惹かれて、貴女の瞳の方が綺麗でハッピーに相応しいと伝えてから、唇を合わせました。


キラキラ輝く瞳に未来の光が満ち溢れていて、ハッピーエンドはこれから先に積み重ねていく物語にたくさんあるのかもしれないですね。
わたしと愛しい貴女と優しくてとても温かい仲間と共に、この道を進んでいきます。


終わり