幼馴染は恋のライバル(なおみゆれい)最終話後編

学校でキスするのって、ちょっと悪いことしてるみたいでドキドキするね。
わたしとれいかちゃんは教室のロッカーにもたれて並んで座り込み、恋人繋ぎで手を繋いで頭をくっ付けておしゃべりしてます。
そうね、副会長が悪いことしちゃったら示しがつかないわね。

でも、今はこうやって繋がっていたいから。
わたしは顔を横に向けて、唇を恋人に近づけます。
れいかちゃんも顔を動かして、二人の距離は無くなりました。


ハマってしまいそうですね…
悪いことをすることに?
いえ、貴女とキスすることに。
ハマってもいいんだけどなぁ、れいかちゃんなら大歓迎だよ。
ね、もう一度…して。
うん、れいかちゃんがハマってしまうくらいいっぱいしてあげる!



れいかちゃんはそのあと、生徒会に顔を出さないといけないため、しぶしぶと教室を後にして行きました。
わたしはもう一人にお返事をするために、気合いを入れてから歩いていきました。



サッカー部の終わる時間まで図書室で本を読みながら待っていました。

そういえば小学校に入学してから引っ越しするまでの間は、よく図書室でれいかちゃんと一緒に本を読んでたなぁ。
れいかちゃんが絵本を持って来てくれた日からずっと隣にいてくれたから、今でもこうやって本を読む時間が大好きなんだよね。


部活動の終了時間になり、図書室から出て、サッカー部の部室に向かうと、なおちゃんが反対側からタオルで汗を拭いながらやってきました。

あれ?今日は残ってたんだね、よかったら一緒に帰ろうよ。
なおちゃんにお返事をしようと思って待ってたんだよ。
ぇ、あぁ‼うん、分かったよ。
すぐ着替えてくるから待っててと言われて、部室からちょっと離れた場所に腰を下ろして座り、ぼんやりとれいかちゃんを思い浮かべながら待ちました。



お待たせ、じゃあ場所変えようか?
ううん、ここで大丈夫だよ。
…そう、分かった。


なおちゃん、わたしね…なおちゃんの彼女にはなれないよ…ごめんなさい。
そっか…キスしただけじゃ、みゆきの心を変えることはやっぱりできなかったのか・・・
れいかちゃんのことが小さい頃からずっと好きだったの…
知ってたよ、みゆきがれいかに向ける笑顔は特別輝いていた…だからその笑顔を近くで見たくて、あたしに向けて欲しくて…でも駄目だった。

なおちゃん。
満面の笑顔を見たいのに、困惑した笑顔しか見れなくて、やっぱりあたしじゃダメなんだなって分かったよ。

なおちゃん…ごめんなさい。

でもやっぱりそれでもみゆきを諦めるなんてできないよ‼
その直後、なおちゃんに抱き締められましたが、わたしはなおちゃんに腕を廻すことはしませんでした。

だから、みゆきを振り向かせてわたしを好きだと言ってもらえるように、もっと体を鍛えてサッカーで頂点を取ってみせる‼

ぷっ、あははは、なにそれ〜もうなおちゃんたら、笑っちゃうよ!
ちょっと〜真剣な告白を笑うなんて失礼でしょ!
だって、サッカーで頂点を取る話とわたしを振り向かせる話を繋げるってなおちゃんらしいなって…ぷっクスクス。
コラぁ、笑うなよ〜もう許さないんだからぁ。
あはは、なおちゃんが怒ったー!逃げろ〜
みゆき‼待ちなさ〜い。



わたしは校舎に向かって笑いながら走っていると、段差に引っかかり転びそうになってしまう。
わわっ、しまっ(ちょっと、もう危ないですよ、みゆき
咄嗟の所でれいかちゃんが目の前に現れて、わたしを抱きとめてくれて転ばずに済みました。
れいかちゃん///ごめん、助かったよー。
全く、助かったよーじゃありませんよ。
わたしを抱きしめながらも、珍しくプリプリと怒るれいかちゃんに、しょぼんと頭を垂らして謝りました。


みゆき‼大丈夫?ってれいか⁇
あら、どうやらあなたから急いで逃げていた所だったのね。
昔みたいに楽しく仲良く追いかけっこをしてただけだよ。
なるほど…でも残念ですが、わたしがもうみゆきを捕まえましたので、この追いかけっこはあなたの負けですよ。
いいや、まだまだ諦めてないから、体を鍛えてサッカーで頂点を取って絶対にみゆきを振り向かせるんだから‼

ぷっ、なんですかそれは、クスクス。
ちょっと〜なんでれいかもみゆきと同じように笑うかなぁ⁈
なおちゃんって根っからの体育会系だよね〜ふふふっ。
なおは昔から頭よりも体を鍛えていたからしょうがないのよね、クスクスっ。

もう!二人してバカにするんだから、許さないよー。


みゆき、一緒に逃げましょう。
れいかちゃん、うん!手をしっかりと繋いで行こう!


こらー、れいか!みゆきだけ置いていきなよ!!
いやでーす!みゆきはわたしの恋人なんですから‼



わたしたちの追いかけっこはまだまだ続きそうな様子ですが、これにてひとまずおしまいです。