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山奥物語(仮)(16)

 山奥物語(仮)(16)
 着替え終えた私たちは居間へと移動し、座布団を二枚敷いて縦並びに座り、まずはみゆきさんの濡れた髪を拭き取って乾かしてあげることにしました。乾かしながら時々手触りで確認すると、濃いめの桃色に癖が強めのふわふわした髪質だということが分かり、少し羨ましいと思った。

私の髪は真っ直ぐのストレートなので、みゆきさんの柔らかくて癖のある髪質に憧れますよ。
そうなの?いつも朝起きた時、寝ぐせでボワッボワになるから、セットが大変なんだよー…
ストレートでも寝ぐせは付きますが、毎朝ブラシで整えて、スタイリングするだけなのでセットの苦労はあまり無いですから、一長一短と言ったところですね。
いっちょう…いったんってなに〜?
一長一短とは、良いところがあると同時に、悪いところもあること、という意味の四字熟語ですよ。私がみゆきさんの様な癖毛だったら、もっと違うアレンジにも出来ると思いますし、無い物ねだりしてしまいますね。
(くるりっ)わたし、れいかちゃんのサラサラな髪が好きだなぁ♡(さらり)
ひゃっ///
わうっ!? ごっごめん!もしかして嫌だった…?
いえ、違うんです///…急に髪に触れられると、恥ずかしいと言いますか…驚いてしまっただけなので、嫌なんて思いませんでしたよ。
よかったぁ、えへへっ///

 みゆきさんは私の髪に突然触れて怒られると思い、ビクビクした様子でこちらを伺っていましたが、嫌なんて思いませんでしたよと伝えると、ふにゃっと柔らかい笑顔を見せてくれるのでした。

山奥物語(仮)(15)

 山奥物語(仮)(15)
みゆきさんの髪を洗い、シャワーで洗い流してからお顔を確認すると、両手で目を隠したまま微動だにせず、もうい〜かい? と可愛らしく尋ねてきました。

ふふっ、もういいですよ〜
ぷはっ…わあぁ、お耳も洗ってくれてありがとう♪
どういたしまして。では、私も直ぐ髪を洗いますので、お風呂に入って温まってお待ちください。
はーい、わふっわふっ!

 二人で浴室から出て、脱衣所に急いで並び立ち、真っ白のバスタオルをみゆきさんにお渡しすると、ふわりと私の体を包むように掛けて拭き始めた。私はもう一枚のバスタオルを手に取り、みゆきさんの体を拭いていき、水を含んでぺたんとなっている尻尾をタオルでわしゃわしゃしてあげると、くすぐったいと抗議しつつも尻尾をパタパタさせてご機嫌そうなご様子です。

あの、みゆきさんの濡れた服はお洗濯して干しますので、一先ず私の下着と寝間着にも使える部屋着を着ていてください。
わ〜っれいかちゃんのおパンツ可愛いねぇ♡
ぁぅ/// 一応新し目の下着ですので、安心して身に付けてくださいね…///
うん、ありがと♪ よいしょ、れいかちゃんの部屋着ちょっぴり大きめサイズだね〜。
ぴっちりとしているよりは、リラックスしていていいと思いますよ。
わふわふっ、いい感じ! その、れいかちゃんが着てる服って着物かな?
これは、部屋着と寝間着兼用の浴衣ですよ。 動きやすい服装なので///
れいかちゃんの浴衣すがた、とっても綺麗だよ♡
あっ…ありがとうございます///


 みゆきさんの尻尾がふわふわ揺れている様子が、寝間着の下でも確認できました。

銭湯とチヒロの記憶さがし

銭湯とチヒロの記憶さがし

小学生の頃、引越しの移動中にわたしは不思議な体験をした。
今となっては夢か現実かよくは覚えていない。
あれから、五年の歳月が流れ、わたしは高校生になった。
一人っ子なのでお小遣いは十分に貰えたが、ケータイ代は自分でなんとかしろと言われてしまい、しばらく考えたのち…

本日からお世話になります!オギノチヒロです。どうぞよろしくお願いします。
自転車に乗って行ける場所にある、スーパー銭湯でアルバイトすることにしたのでした。

なんでも、このスーパー銭湯は双子のお婆ちゃんがオーナーで経営しているらしく、広大な敷地に宿泊施設もあり、サービス豊富なレジャー施設としても地域では有名だった。

新人のあんたはリンに付いてしばらく担当の仕事を習いな。ほら、ぼけっとしてないで早く動くんだよ!
ええぇ!?あたいに面倒を押し付けるのかよ!
新人が入ったらこき使ってやるんだって言ってただろう、ちょうどいいじゃないか…ねえ。
(わたし…こき使われる前提なんだ…ちょっとやだな)
あっあの…ハギノです、よろしくお願いします。
しょうがねぇなぁ…って、お前、随分前にどっかで会ったことあるよな?!
えっ?そうなんですか…?
あるよ!確か…このスーパー銭湯の近所にあるショッピングセンターの駐車場で、お前がすっ転んでいたところを見つけて、起こしてやっただろ?覚えてないか?
(う〜ん、しょっちゅう転んで誰かに起こしてもらってるからなぁ…)
記憶があるような気はします…たぶん。
まあいいか、ほら、行くぞ。
は、はい…っあ!?痛っ…
なんだよ、また転んでんじゃねーか。大丈夫か?起こしてやるから手を出しな。
うっ、はい…///

口調は荒っぽいけど、面倒見が良さそうな感じのバイトの先輩ができました。

お昼寝みゆ

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スヤスヤ寝ているみゆきちゃんに、タオルケットを掛けてあげるれいかちゃんの二コマイラスト〜

妖精アプリ⑨

妖精アプリ⑨
それから、水の羽衣を製作する為の素材がなかなか手に入らない事にも、わたしはモヤモヤしていた。
激レア素材は、コンクールの上位入賞者か、課金して素材ガチャを引いて手に入れるしかないのだ。

…むむっそうだ、課金しよう!!
少しならいいよね〜水の激レア素材が手に入ったら終わりなんだし♪

わたしは、大学の授業終わりにコンビニへ、アプリカードを買いに走った。
千五百円のカードを買い、スマホに入金を済まし、早速素材ガチャを引いた。

yo-yo妖精レッツゴー♪
火のレア素材!
地のレア素材!
光の激レア素材!
ゲットだよ〜ん!!

ウルトラはっぷっぷ〜…そう簡単に出ないかぁ。もっと課金しなくちゃいけないのかな…


その晩…

みゆき?煮込みうどんの味付け、合わなかったかしら?
えっ?ううん、とっても美味しくてウルトラハッピーだよ♪ ………はぁ、ゲームってお金かかるよねぇ…
課金したくなりますよね…
えっ?れいかちゃん今何て…?
いえ、なんでもないわ♪
そ、そっかあ〜


アルバイトのお給料から、ちびちび課金してるって言ったら、れいかちゃん怒っちゃうかな…?

妖精アプリ⑧

妖精アプリ⑧
あなたの鏡餅さんも大学生だということを知り、わたしは、もくもくとイケナイ思いが湧いてきてしまった。

本人に会ってお話してみたいな…

頭をブルブル振ってそんなのダメだと、思いを振り払おうとした。

「わたし、ハッピーシャワーさんと会ってお話してみたいです♪」
コロリと心が会いたいに傾く音が聞こえた。
「えっと、わたしも会ってみたいけど…///相方さんに会いに行っていいか聞かないと…」
「もちろんお聞きしてからお返事されても構いませんよ。ふふっ、ハッピーシャワーさんにとって、相方さんはとても大切な方なんですね」
「うん♪わたしの王子様だし、桃太郎さんだし、綺麗なかぐや姫さんなの〜♡えへへっ、何だか照れちゃうな///」
「ハッピーシャワーさんの特別な人…わたしもあなたの水の妖精さんになれるでしょうか…?」
ドキッとした。

ずっと妖精アプリに夢中で、わたしを虜にしていたのはビューティフルちゃんだった。
しかし、今気になっているのは画面の向こうにいる、まだ見ぬ大学生のフレンドさんだ。
それにしても、彼女はどうして水の妖精さんになりたいのだろう…
答えは本人に聞いたらいい、そう考えて、相方さんに聞いたら連絡するねと返信した。


れいかちゃんに何て切り出そう…今更になって、妖精アプリをしていると隠している事に気が付き、わたしは悩ましい頭を抱えて大きく項垂れた。

妖精アプリ⑦

妖精アプリ⑦
ハッと気がつくと、目の前に柔らかそうな肉まんがふわふわと浮かんでいて、美味しそうだと思い、手を伸ばし掴んだ。
…んんっ///
わ〜い…肉まんだー…いただきます♪

口を開けて食べようとした途端……こけこっこー!ピヨピヨ…ピヨピヨ…ピヨピヨ…

はぁ…目覚ましなってるし…よいしょ………あああっ///
片腕を伸ばして目覚まし時計を止めたのですが、もう片方の手が、れいかちゃんのふわふわと膨らんでいる胸を掴んでいるのが見え、羞恥心で顔が赤くなった。

昨晩は、課題を少し書いてから、お布団に入って、妖精アプリを触り、れいかちゃんにおやすみなさいして寝たような記憶が…
おはようございます、みゆき♡昨晩は久しぶりに気持ち良かったわね///
頬をほんのりと染めてうっとりとわたしを見つめるれいかちゃんの上に、覆い被さっているのだった。
わたし、肉まん食べようとする夢を見たんだけど、その前に何があったのか覚えてないの…///
あら、でしたら今から思い出せるように、昨夜の運動の続きをしますか?
今からじゃダメだよ、大学に遅刻しちゃう。
みゆきさんは真面目になりましたね…昔は、遅刻だ〜と朝からバタバタしていたのにね、うふふ。
もう、わたしだって成長してるんだもん!でもさ、れいかは最近わたしに少し似てきてるよね〜
そうなのかしら?

れいかちゃんに被さっていた体を動かしてベッドから降り、シャワーを浴びようと、彼女を急かして浴室へと入って行った。


「今日は大学に遅刻しそうになったんだ。二人でバス停まで走って、バスに滑り乗って間に合ったからよかったけどね〜」
「それは大変でしたね。ハッピーシャワーさんの相方さんは、お寝坊さんなんですか?」
「ううん、どちらかと言えば、わたしの方が昔からお寝坊で遅刻ギリギリなタイプだよ。」
「なるほど、想像したら可愛いです(*^^*)」
「はっぷっぷ〜、想像しなくていいの(T ^ T)…そういえば、あなたの鏡餅さんも学生なのかな?」
「はい、わたしも大学生ですよ。…もしかしたら、ハッピーシャワーさんとは、どこかで会っているかもしれませんね。」