距離が近いとだがきさん

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「あっ、トッティーどうしたの?」

「ん、ちょっとその資料が見たくてさ…」

「(時々無意識で距離が近づくんだよね)」

「ガッちゃんなんか顔赤くない? もしかして風邪ひいてんの?」

「ひいてないよ、トッティーの顔が近いからっ」

「なになに照れてんの? 可愛いやつ〜」

「照れてない!…か、風邪ひいてるから近寄らないでくれる」

「はいはい、そういうことにしといてあげるわ」

社長と秘書の恋のお話⑶

社長と秘書の恋のお話⑶

(白緋)

 

 


*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。

*キャラクターがドラマの設定上から外れているパラレルになります。

 

 

 

 社長令嬢から社長と呼ばれる立場になってからもしばらくの間は付き人だった運転手が送り迎えをしていたが、ある日、大雨の晩にスリップの玉突き事故を起こしてしまい、酷く負傷したわたし共々病院に運ばれて自分を含めて死者は出なかったものの多数の重傷者を出した運転手は過失の責任を取り、会社から解雇通告処分を受けたのだった。

 


 あの日、重傷の知らせを受けた緋山さんが泣き腫らして赤々とした瞳でわたしの無事だった手を取り、声を詰まらせながら紡いでくれた言葉は今でも心の奥深くに残っている。

 


「…しら…し……しらーしぃ……白石!…あたしのこと分かる?」

 

 ぼんやりとしていた意識がようやく戻ったので、こくんっと頷く。

 

「…ぅぅ…うぁああ!!…しらいし…が…生きててくれて…本当に良かった…んぐっ…」

 

 無事だった右手を動かしてわたしは大丈夫だと指先から伝える。

 

「事故直後だから…まだ喋れないよね?」

 

 こくんっと頷いてゴメンと右手をにぎにぎして意思疎通を図る。

 

「わかった…何も言わずに聞いといて…あんたが重傷だと連絡を受けてさ…半身を失うんじゃないかと思うくらい胸が苦しかったの…」

 

 緋山さんは静かに泣きながら語り掛けてくれて、わたしも同じく涙が溢れ落ちているが片腕は骨折していて動かせなくて、緋山さんの涙を拭ってあげられないことが大怪我した痛みより辛くて悲しかった。

 

 緋山さん泣かないで。

 わたしはすぐに元気になるよ。

 わたしのことでこんなにも胸を痛めて泣いてくれる緋山さんが何より愛しい…

 

「あたし決めた…今後は他の誰にも白石の運転手は任せないし、あたしはあんたを一生守るから…だから……」

 


 記憶がそこで途切れた…

 


****

 


 会社の正面玄関先で記憶を手繰り寄せて待っている所に、送迎用の車を運転する緋山さんが見え、わたしが立つ正面に停車させて降りてくると、通常時の流れで後部座席のドアを開ける。

 

「白石社長、どうぞお気をつけて御乗車下さい」

「どうもありがとう」

「あ! ちょっ、何で助手席に乗り込んで…はぁぁ…」

 

 後部座席のドアを開けて待つ緋山さんをスルーして、勝手に助手席を開けて一目散に車に乗ってしまったわたしを見た緋山さんは大きくため息を漏らし、ドアを閉めて運転席に乗り込んだ。

 

「我儘に振る舞うわたしのこと…嫌んなっちゃった…?」

 

 自分の振る舞いで機嫌を損ねてしまったのではと不安になるくらいなら、良い子の白石恵でいたらいい…

 

「いいえ、いつものことなので気にしませんよ…」

 

 しかし、そんな良い子のわたしでいなくてもいいよと本質を理解して、決して見限ったりしない緋山さんに甘えているのはこれから先も許してくれますか…?

 前を向いたまま左腕を伸ばして頭を撫でてくれるちょっとぶっきらぼうな緋山さんは乗車後に思考を切り替えて、今はプライベートの緋山さんに戻っているみたいだ。

 

「少し寝てもいい…?」

「うん、お家着いたら起こす…ゆっくり寛いどいて」

 

 帰り道の運転は社長と秘書の顔を貼り付ける必要は無く、ドライブデートの感覚で緋山さんの助手席に座るわたしは彼女の顔でいられるように、緋山さんもわたしの恋人の顔になるのだ。

 

「…ついさっきまで、社長になった前後の記憶を思い出して回想してた…」

「ふーん…昔の緋山さんの方が軽口が叩けて好きだったのに〜! とか思ったの?」

「…ううん…緋山さんのことは立場が変わっても気持ちは変ることなく大好きだよ…」

「なによ、冴島に似てきてるから嫌んなっちゃうとか言ってたくせに…」

 

 むすっとした表情で口を尖らせて文句を言うほど気に障った言葉だったみたいだ。

 

「緋山さんいつもありがとう…」

「急にどうしたのよ、あんた疲れ過ぎじゃないの?」

 

 安全運転を心掛けている緋山さんも、わたしの感謝の言葉に頬を緩ませ笑みを浮かべてハンドルをぎゅっと握り直した。

 車の揺れが緩やかなのは、緋山さんからのわたしへの心遣いと愛情を表しているとすれば、わたしも愛情を表してみようか。

 

「好き好き好き好き好きっ好き、愛してる♡」

 

 急ブレーキがかかって車がガクンと止まった。

 

がきりほちゃん初描き

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(がきりほ)

「もっとこっちへおいでよ」

「は、はいぃ…(緊張)」

「もう少し」

「ぅぅ…はい…(ドキドキ)」

「近いの?」

「近いです…」

「まあ引き寄せるからいいや…チュッ♡」

「あわわわっ!?…にゃっ」

「このままお家へ帰ろっか」

169センチと158センチの身長差のお二人だから、キスする時はがきさんが顔を下げるか屈んでくれるってことですよね!女の子がこぞって惚れてまうわ〜〜

嵐を呼ぶ女 谷村さんが行く❹ その⑺

嵐を呼ぶ女 谷村さんが行く❹ その⑺

 

 


*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。

*パラレルにパラレルを上乗せしたお話になるので、お好きな方はどうぞよろしくお付き合いくださいませ。

 

 

 

 タクシーで到着した先は会社の正面玄関付近ではなく、会社から徒歩3分くらいの場所にあるサンマル◯カフェの前だった。

 そういえば朝食を食べていなかったことを思い出し、わたしを先に降ろした戸田さんがタクシーの精算を済ませると店内に入って行き、朝ご飯のパンを選びコーヒーと一緒にお持ち帰りで購入した。

 

 会社までの並木道を戸田さんと並んで歩く。

 戸田さんは片手でスマホを手早くチェックしていて、カフェで購入した袋を二つ持っているもう片方の手が気になり尋ねてみた。


「二袋分も購入されたのはお昼ご飯用ですか?」

「あーこれ?お腹を空かせてムスッと不機嫌で出勤するのが予想できるあの子の分ね」

「ああ、そうだった…どうしよう、朝から憂鬱すぎてお腹がぐーぐー言ってますよ…」

「いや、それはお腹空いてるだけでしょ」

 

 鋭いツッコミを入れるのはさすが関西人だ。

 タクシーの中では戸田さんが何を考えているのか分からなかったが、谷村さんが空腹でやって来ることを予想して考えてあげていたのだと分かった。

 

「正面玄関に到着しましたが、吉岡(入れ替わった谷村さん)の姿はまだありませんね」

「まだ少し早めの時間だから、ここでコーヒー飲んで待ってようか」

「はい。そういえば、ここで立ってると挨拶運動の人達みたいに見えそうですよね」

「確かに…おっ早速一人来た来た〜おはようまなみ、いつもこの時間なん?」

「んにゃ、おはよう〜恵梨香と美月ちゃん! 今日はちょっくら早出して採用選考の人事部内の会議があるんだよねぇ」

「おはようございます比嘉さん、早出お疲れ様です」

「お疲れさん、はい、飴ちゃんあげる」

「関西のおばちゃんか!」

「まだまだピチピチのギャルに何言うてんの?」

「もうお互いにそういう年齢はとっくに過ぎてますがな。ねーっ美月ちゃん」

「あははっ、お二人の掛け合いに笑ってしまいますよ」

 

 最初にやって来た比嘉さんに気を良くした戸田さんは朝からボケを飛ばしてくれたので、わたしと比嘉さんは二人で顔を見合わせて笑った。

 比嘉さんがエントランスに入って行くのを見送り、その次にやって来たのは谷村さんの同期の大政さんだ。

 谷村さんが大政さんを何とお呼びしているか不明ですが、同期っぽく振る舞わなくてはと気を引き締めるが…

 

「わぁあ、みっちゃんおはよう♡」

 

大政さんはわたしが返事をする前に突撃する勢いで抱きついて来た為、手に持っているホットカフェオレを危うく落としてしまいそうになる。

 

「ヒェッ大政さん…フオオッ顔も近っ!?」

「朝からみっちゃんに逢えるなんて赤い糸で結ばれているくらい運命的だね、結婚しよっか!」

「け、結婚ですか?! …そんなまだ出会ってから間も無い二人ですし…ぁぅぅ」

「もしもーし、アヤマサちゃんにも飴ちゃんあげるから早く早急に美月ちゃんから離れてな」

「ありゃ、戸田さんもいらしてたんですね、おはようございます」

 

 大政さんから引き離してくれた戸田さんは恐いくらいの笑みを浮かべて大政さんを牽制しているのですが、それを受けても大政さんは全く我関せずな様子でわたし(谷村さん)の頬にチュッとキスを落として、手を振りながら颯爽と歩いて会社へと入って行ってしまう。

 

「…ほんまに毎度毎度なんやねんあの子…朝からマジムカつくわ…」

「頬キスが谷村さんとの日常的な挨拶なんですね…驚きました」

「非日常的! 絶対に隙見せたらあかん子やから、大政さんとの接触は最大級に注意してな、分かった?」

「ラ、ラジャーであります…!」

 

 ついさっきまで比嘉さんに会えてテンション最高潮で楽しそうにボケていたのに、大政さんに出会ったが最後、戸田さんのテンションはガタ落ちで殺気立つオーラが見えるほどお怒りなのが隣のわたしにも伝わり、その怒りを鎮めることが出来るであろう谷村さんの早急な到着を祈るように待ち始めたのである。

 

(早く来ないで欲しいけど出来れば早く来てください…早く来ないで早く来て…)

嵐を呼ぶ女 谷村さんが行く❹ その⑹

嵐を呼ぶ女 谷村さんが行く❹ その⑹

 


*現実の方々とは無関係のフィクションの世界です。

*本文の無断複製・転載等行為を禁じます。

*パラレルにパラレルを上乗せしたお話になるので、お好きな方はどうぞよろしくお付き合いくださいませ。

 


 戸田さんはクローゼットをがらりと開けて二、三着仕事用のスーツを取り出し、わたしの体に一着ずつ当てて服選びを始めたようだ。

 

 と、その前に…お互いにキャミソールとパンティ姿のまま向かい合っているこの状況を、どう解釈したらいいのか悶々と考えていますが、恋人同士でしか見せ合ったりしないとも思うし、温泉やスパだと普通だとも言えるので、恥ずかしがってる方が不自然なのかもしれない。

 

「戸田さんは下着姿でも恥ずかしくないんですね…」

「女の子同士だし、いつもの流れで見慣れてるから今更恥ずかしくないよ」

 

(毎日太陽を浴びるくらい見慣れて、やっぱり女の子達と遊び慣れているんだ!!? 谷村さんも遊ばれてる一人なのかな…)

 

「どれもオシャレなスーツですが、サイズは戸田さんの大きさですよね…?」

「ううん、うちのやなくて、一緒に買い物に行った時に寸法して買ってあげたオーダーメイドスーツでサイズは合ってるから、安心して着てもええよ」

 

(オーダーメイドスーツを何着も買ってあげるとか、戸田さんは王子様なの??!)

 

「このクローゼットの中の他の私服も、もしかして戸田さんとお嬢様方のお洋服でしょうか…?」

「お嬢様方?? うちの家にお泊まりした時用に用意してある私服やね。もしかして出勤時はスーツよりオシャレ着のワンピースとか私服がよかった?」

 

(皆さんお泊まりした翌日は御決まりの様にスーツか私服を選んでもらって、大事にお姫様扱いされて出勤されているのか…至れり尽くせり過ぎて羨ましい!!)

 

「あぁあああっ、わた、わたっ、わたくしも戸田さんのお姫様になります!!!」

「・・・? 意味がよくわからへんけど、お姫様になるより先にスーツ選びしてな〜ハッ…ハックション! 寒ぅぅ…」

 

 会話になっていたのか不明だったのを含めてお待たせしてすみませんと謝り、谷村さんが好きそうなスーツを手に取ってこれにしますと伝えた。

 戸田さんも自分の仕事用スーツを着て、髪型のセットとお化粧をするため鞄をごそごそと探り化粧ポーチを持ってきて、これが美月ちゃんのポーチだよ、と言って手渡してくれた。

 二人共準備万端で、いざ会社へと向かってタクシーを拾って走り出した。

 

「会社までいつもタクシーなんですか?」

「まさか〜、時々車だけどいつもは電車通勤してるよ。今日は早めに着いてる方がいいから」

「谷村さん会社にちゃんと辿り着けますよね…? でも、着いたら着いたで、わたしど突かれるんですよね…」

 

 タクシーの外の風景を眺める戸田さんは反応も返事もせず、妙に落ち着いたその横顔から何を考えているのかよく分からないのだった。

落書き舌バカシスターズ

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(*見えにくいのでごめんなさい〜)

個人的諸事情によりお絵描き気力がどん底MAXなので、落書きのラクガキ絵を描いてました。

白緋ちゃんと当麻久遠の落書きのラクガキだけでも気分転換に描いていけたらいいなと思ってます。